放置すると“死”につながる!? EDは重大な動脈硬化のサイン! (1/3ページ)

週刊実話

 狭心症や心筋梗塞は、心臓に酸素を送り込んでいる冠状動脈が塞がれ、心筋が血液不足になることで起こる疾患だ。

 狭心症は一時的な虚血だが、心筋梗塞はより深刻で冠状動脈に血栓がたまり、完全に血液の流れが遮断されてしまう状態だ。放置しておくと細胞が壊死し、そのまま突然死につながる恐れがあるため、発作が起きたら一刻も早い処置が必要となる。

 冠状動脈が塞がれる原因としては、動脈硬化によって内腔が狭くなることが挙げられる。

 虚血性心疾患を引き起こす前段階として、「冠状動脈狭窄」がある。心臓の周りを囲むように存在する冠状動脈が、プラークなどによって狭くなって、血液の流れが悪くなった状態だ。

 これが進行すると、心臓に十分な血液と酸素が運ばれなくなり、虚血状態となって狭心症や心筋梗塞などにつながるのだ。

 そして、実は狭心症や心筋梗塞とED(勃起不全)との間にも重大な関連があることが分かった。

 「ED、すなわち勃起不全ということは、動脈硬化が進んでいると考えていい。ペニスの動脈は、体内の中で一番細く、その直径は1〜2ミリメートル。信じられないかもしれませんが、動脈硬化が起きたときに、最も詰まりやすいのがペニスの動脈なのです。つまり、EDの原因となる動脈硬化を放置すると、心筋梗塞のリスクが高まっていくと考えるべきです」

 こう語るのは、山梨大医学部名誉教授の田村康二氏である。

 少なからぬ男性は、EDになったとき、恥ずかしさもあって、「もう年だから仕方ない」と症状を放置しがちだ。

 実は記者もそうだった。ところが昨年5月、心筋梗塞を発症してしまった。

 EDの症状が現れた後に、血管に関係する重大な症状が発症するケースは少なくない。

 田村氏が指摘するように、血管の詰まりやすさは、動脈の太さが問題となる。動脈硬化によって起こる血流の悪化は、体内の細い動脈から始まり、やがて太い動脈へと広がっていくのだ。

 「動脈の太さは場所ごとに異なり、たとえば脳周辺では直径5〜7ミリメートル、心臓周辺では3〜4ミリメートルありますが、陰茎動脈では1〜2ミリメートルほどしかありません。

「放置すると“死”につながる!? EDは重大な動脈硬化のサイン!」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る