丸、巨人移籍で広島が狙うプロテクト漏れ 陽岱鋼「台湾マネー」①

週刊実話

丸、巨人移籍で広島が狙うプロテクト漏れ 陽岱鋼「台湾マネー」①

 広島・丸佳浩外野手(29)が巨人移籍を表明した。松田元オーナーを始めとする広島首脳陣は丸の決断を応援するコメントを発表したが、内心は違う。後日、巨人側から提出される「プロテクト名簿」が、新たな遺恨劇の幕開けとなりそうだ。

 「丸が巨人入りを表明した時点で、広島側は人的補償の行使を示唆していました。要するに、広島も丸の退団を想定し、巨人選手の誰を引き抜くかを検討していたわけです」(スポーツ紙記者)

 早々に覚悟を決めていた分、考える時間も十分にあった。広島側は丸の人的補償を「市場拡大」の手段に変えようとしている。“カープ女子”の台湾進出案だ。

 巨人サイドから、こんな情報も伝わってきた。
「丸が国内FA権を得た8月、その獲得を提案したのは、高橋由伸前監督でした。編成スタッフは『動かない』と見ていたんですが、調べてみたら、可能性があると分かった。長打力のある左バッターは念願の補強ポイントでしたので」(関係者)

 大型補強は、原辰徳監督(60)の意向でもあった。その丸には5年30億円とも35億円とも伝えられる“球団史上最高の札束”が提示された。炭谷銀仁朗捕手には「3年総額6億円」。元オリックスの中島裕之には1億5000万円で、新助っ人のビヤヌエバは200万㌦(約2億2000万円)。この2人には契約金も発生しており、50億円強の戦力補強がされた計算だ。
「4季連続でのV逸に、球団首脳は危機意識を強めています。球団ワーストの5年連続となったら、読売グループの全体、関連企業の収益にも影響しかねませんから」(スポーツ紙記者)

 ’18年シーズン、丸の年俸は2億1000万円で、広島の日本人選手ではトップだった(金額は推定)。FAのルールに従えば、広島が人的補償の権利を行使しても、丸の最終年俸の50%を合わせて要求できる。巨人が8月から調査していたということは、それなりの“出血”を覚悟し、広島への選手流出も最小限に食い止める名簿作りを検討してきたわけだ。
「’13年オフ、巨人は広島から大竹寛をFAで獲得した際、一岡竜司を喪失しました。若く、伸びしろのある投手を奪い取った広島の勝利でした」(同)

 28人をプロテクトする正式な名簿の提出は、12月半ばの予定。巨人側は一岡の失敗を繰り返さないため、今回は「若手中心の名簿」作成になるという。菅野智之、坂本勇人、岡本和真らはガードするが、若手流出を防ぐため、貢献度の高いベテラン、中堅選手が外されるようだ。

 「長野久義、亀井善行だけでなく、阿部慎之助、内海哲也も名簿から外れると聞いています。大竹のほか、吉川光夫、野上亮磨などの移籍組も名簿漏れです」(前出・関係者)
(明日に続く)

 一般論として、人的補償を行う球団は高額年俸のベテランを避ける傾向が強い。阿部、内海、長野らを外すのはその傾向に従った賭けでもあるが、広島側もそうした巨人側の情報はキャッチしているという。

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