中条あやみの“パツキン”に“大物の相”を感じる!『ニセコイ』

まいじつ

中条あやみの“パツキン”に“大物の相”を感じる!『ニセコイ』

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『ニセコイ』

配給/東宝 12月21日よりTOHOシネマズ日比谷ほかで全国公開
監督/河井勇人
出演/中条あやみ、中島健人、DAIGO、池間夏海ほか

何せ『パツキン一筋50年』なんてバカな本を出しているくらいだから、“パツキン好き”ではチーとばかしブイブイ言わせてもらっているボクである。まあ、モノホンのガイジンのリアル・パツキンも当然いいのだが、日本女性のパツキンもまた多少の倒錯感、フェイク感があってワルくない。唐揚げにド炭酸チューハイが似合うように、日本女性にも意外とパツキンは合うっ! を証明する(?)邦画がコレ。とにかく、ヒロインの中条あやみが似合いまくり!

実は極道一家の息子・楽(中島健人)は、ある日学校でパツキン&ハーフの女子高生・千棘(中条あやみ)と宿命的に出会う。千棘の方もアメリカのギャング組織の令嬢だった。相性最悪でケンカばかりの2人なのに、親の組織の抗争を阻むため、無理やり恋人同士のフリをするハメとなるが…。

“逆・ロミオとジュリエット”みたいな思い切りブッ飛んだ設定の中で、冒頭から振り切った“珍演”を見せる中条あやみにブラボーか止まらない。“変顔”なんざ朝飯前。目ん玉を剥いた顔なんざ何度も披露してくれる大サービスぶり。いやあ、美女の変顔ってゴチソウですなあ。蹴り上等の暴力女なのもステキ。そのくせ暗所恐怖症なんて意外性もカワイイ。その堂々たるコメディエンヌぶりに拍手! 美人コメディエンヌは大好物のボクだからね。

ずっとパツキンでいて欲しい

数年前、『セトウツミ』(16年)で、男子高校生2人の間に割って入る彫りの深い美少女ぶりに、あと数年寝かせて大人になったらさぞかし、と思わせたものだが、晴れて成人したら、いきなりドパツキンだもの。ステキ過ぎるぜ、ベイビー! オジサンは惚れちゃうぞ。その違和感ゼロのパツキンぶりは、外国のパツキン美人女優ナスターシャ・キンスキーを彷彿とさせるほど。お見事。いっそ、ずっとパツキンに染めていてほしい、とムチャ振りしたいほど。

彼女の他にも池間夏海、島崎遥香、青野楓など美少女、美女てんこ盛りだし、双方のアウトロー組織の面々を演じる男優陣はDAIGO、宅麻伸などにぎやかで、そろって珍演してくれる。派手な仕掛けもあって、正月映画にふさわしい。

何はともあれ、大物の相を感じる中条あやみという逸材をデモンストレーションするにピッタリの作品。ヘンな芸術映画で注目されるより、こういうコミックス原作の娯楽コメディーで花開く方が、よっぽど素晴らしいことだと思うよ。

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