12年間も警官のふりをしていた男,ついに逮捕(中国)

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12年間も警官のふりをしていた男,ついに逮捕(中国)
12年間も警官のふりをしていた男,ついに逮捕(中国)


 中国で、12年間も警官に化けていた男がついに逮捕された。

 こうしたニセ警官は彼が初めてではないが、12年間もの長い間、まわりの人たちに自分がホンモノの警官だと思い込ませ、それを信じられていたのは非常に珍しいケースだ。



・きっかけは兄の雇った弁護士に圧力をかけるため

 ワン・フォン(41)は、ずっと警察官になりたいと思っていたが、実際に訓練や試験を受けたりしたことはなかった。

 それでも、彼はどうしても諦めきれなかった。すべてが始まったのは2006年。ワンが29歳の時だ。

 ワンの兄が借金をめぐる争いに巻き込まれ、弁護士が必要になった。兄の弁護士に法廷で確実にいい仕事をさせるために、その弁護士に会って、浙江省嘉興市の警察署の警官だと嘘をついて圧力をかけた。

 これが功を奏したため、味をしめたワンは、他でも同じ手を使いたくなった。偽の制服や手錠、身分証明書まで入手して、友人や知り合いに警官になったと言いふらし始めた。

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・警官だと思いこませ妻をゲット

 2011年、ワンはのちに妻となるシャオ・リウと出会った。

 友人に彼が警官だと紹介されて会うようになったリウは、ワンが語る犯罪や捜査の話に魅了され、彼が副官レベルの警官だと信じ始めた。

 だが、彼女の家族は疑っていた。いとこがワンが卒業しているはずの警察学校のことについて訊いたが、当然のことながら彼が在籍していた記録はなかった。

 ワンは別の警察学校のIDを使って、うまいことをリウを説き伏せ、まんまと結婚の承諾を得た。

 結婚式には、ワンの家族や警察関係者は一切姿を見せなかったので、リウの両親が彼に説明を求めた。

 ワンは両親は早くに亡くなり、親戚もいないし、警察関係者は別の地域でもっと位の高い警官の結婚式に出席していると、まことしやかに嘘をついた。

 結婚式の後、ワンは妻に重要で微妙な捜査を担当しているので、誰にも仕事のことは話すなと頼んだ。従順な妻はなにも疑わなかった。

 ワンは制服に身を包んで仕事に出かけ、ときに"ミッション"のためと称して数日家をあけることもあったが、妻はその行動をおかしいとはまったく思わなかった。

 ワンが何年もニセ警官だったことをリウが知らなかったのは、彼が警察小説をよく読んでいて、ネットから情報をダウンロードしたりして、とにかく警察関係のことをよく知っていたからだった。

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・ラッキーが重なりまわりも警官だと信じるように

 12年もの間、ワンがニセ警官を貫き通すことができたのは、ラッキーな環境のせいでもあった。

 例えば、3年前、妻のいとこが窃盗で逮捕され、その家族からワンのコネで助けてくれと頼まれた。ワンは弁護士を頼んで、なんとか告訴を取り下げさせ、家族はワンのコネのおかげだと信じた。

 またあるときは、ワンの友人のひとりが飲酒運転で告訴されたときは、減刑を頼まれ、希望通りに叶えたこともあった。

 まわりの者全員が、ワンはミッションのために出かけ、捜査を行い、犯罪者を逮捕していると考えていた。

 実際には、出かけている間、ワンはホテルで時間をつぶしたり、採算のとれない零細の印刷事業を営んでいた。

 ワンはなんとか事業を続けるために借金し、偽の身分を利用して返済の保証を得ていたが、もちろん返す当てはない。


・ついに逮捕

 彼がついにホンモノの警官に逮捕されたのは、2018年9月のことだ。

 ワンの借金は200万元(29万米ドル)にふくれあがっていて、債権者が返済を迫って、お上に訴えたのだ。

 ワンの家を捜索すると、偽の制服やID、手書きの業績やネットからダウンロードした報告書、手錠、その他彼が警官を装うのに使ったさまざまな小道具が発見された。

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 どうしてこんなことをし続けたのかという問いに対して、ワンはずっと警官になりたかったこと、12年前に警官のふりをして兄を助けたときに、その虚栄心が抑え切れなかったと語った。

 みんなから尊敬されるのが嬉しくて、嘘に嘘を重ねているうちに、もうやめることができなくなったと、本当のことを語ったのだ。

References:thepaper/ written by konohazuku / edited by parumo
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