◎専門医に聞け! Q&A 軟口蓋ぺろぺろ体操

週刊実話

Q:先生が考案された口の体操「あいうべ」を朝晩に行うようになり、慢性鼻炎が改善してきました。しかし、日中は仕事があり、その間はできません。人がいるところでもできる、あいうべ体操に代わる方法はないでしょうか。
(28歳・食品販売会社勤務)

A:口の体操「あいうべ」は、「あー、いー、うー」と口を動かし、最後に「べー」と舌を出します。これを行うことで唇や口の周囲、舌などの筋肉が鍛えられます。その結果、口呼吸の癖が直り、口腔や咽頭、扁桃などの細菌繁殖が予防・改善されます。

 口呼吸はアレルギー、自己免疫疾患など様々な病気を引き起こします。それが「あいうべ」を行って本来の鼻呼吸に戻すことで、様々な病気が改善します。

 しかし、おっしゃるとおり、人がいるところではやりにくいでしょう。そういう場合、「あいうべ」に代わる方法として、「軟口蓋ぺろぺろ体操」があります。

●舌力が鍛えられる

 軟口蓋は口の奥のほうにあります。次のようにして、軟口蓋の場所を確認します。
(1)口を閉じ、舌先を上前歯の後ろから歯茎に沿って舐める。
(2)そのまま舌を反転させるような感じで舌先を後ろに反らしていく。

さらにググッと反らしながらなめていくと、上あごの硬い部分からフニャッとした柔らかい部分に行き着く。そこが軟口蓋です。

 この部分を、舌を左右に動かして舐めてみてください。その時、下あごの部分に手を当てると大きく膨らんでいることが分かるでしょう。これが舌筋の根元の部分です。10回も舐めると舌が疲れてきます。つまり、舌の力が鍛えられます。

 舌力の衰えは、全身の筋力の衰えにつながると言われます。病気を防ぐのは舌力で、舌力は口呼吸と大きな関係があります。

 軟口蓋ぺろぺろでは、「あいえべ」の動きはできませんが、舌を動かせます。普段あまりする動きではないですから、たまに行うと舌力がさらにアップします。ぜひ試してください。
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今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。

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