2019年『台湾』を巡る中国VS米国“部分戦争”の可能性大! (2/2ページ)

週刊実話



 「一つの中国」堅持については、中華民国(台湾の正式名称)は存在せず、世界には中華人民共和国があるだけだと生粋の台湾人をこの世から消し去るという意味だ。

 また江沢民も使った「中国人は中国人を攻撃しない」という一文を習主席も継承しているが、台湾人自身の過半数から8割前後が「自分は台湾人であって中国人ではない」というアイデンティティーを持っている現状では、台湾にとって何の安全の担保にはならない。むしろ中国人は中国人を攻撃しないが、台湾人ならば攻撃すると言っているのと同じである。つまり8割の台湾人は台湾併呑のあかつきには「非中国人」として粛清される可能性が高い。

 さて、先の過激発言の主は、中国人民解放軍軍事科学院の元副院長で、同軍の何雷中将だ。いわく《台湾の分離主義者たちは大惨事を避けるため立ち止まり、悔い改め、正しい道へと戻らなければならない。さもなくば中国にとってクズのような存在となり、歴史から非難されることだろう》

 ヒトラーもびっくりの民族同化を叫んでいるのである。
「18年に始まった『米中覇権戦争』で、アメリカは台湾支援を強化しています。もし米台関係が日米関係レベルまで強化されれば、中国は台湾を併合できなくなってしまう。それで中国は、アメリカと台湾独立派をけん制しているのです。台湾独立派から見れば『追い風』に違いありませんが、アメリカの国家支援というのは、手のひら返しの歴史でもあるので安心できません。ここは台湾としては、米中覇権戦争で中国共産党政権が滅びるのを待つのが得策でしょう」(国際ジャーナリスト)

 習主席の脅迫めいた呼び掛けに、蔡英文総統は『92年コンセンサス』(中台が“一つの中国”原則を確認するという合意)を認めない立場をはっきり強調した。昨年の統一地方選の惨敗で、党内外から批判を受けていた蔡総統だったが、その対応により支持率が盛り返している。

 やはり恫喝は台湾人の反感しか呼び起こさないのだ。

 だが、蔡英文政権の支持が上がると、中国との対立姿勢がなおさら先鋭化してくるのは間違いない。そこで、米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長は1月18日、台湾海峡を通過するために10年以上派遣していない米空母を急派させる可能性を示している。

 「ペンタゴンが発表した『19年中国軍事パワー』リポートでは、①中国の巡行ミサイルなど打撃兵器はすでに米国など西側先進国と同水準、②中国の兵器システムの一部の領域は世界最先端水準、③解放軍は自軍の戦闘能力に自信を深めており、最終的には中国指導部に“部分戦争”を発動するリスクを侵させ得るといった分析を出しています」(軍事アナリスト)

 この場合の「部分戦争」として一番想定されるのが台湾だ。2019年台湾海峡波高しである。
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