「仕事で一度は結果を出すけど結局ダメになる人」の残念すぎる共通点とは? (2/3ページ)

新刊JP


しかし、「しなやかな」な人は、「失敗」は教訓であり、目を覚まさせるものだととらえるのだ。

どんな人でも、失敗がない人生などあり得ない。失敗に直面したとき、どのように考え、行動できるかの方向を決定づけるのがマインドセットの差なのだ。

■マインドセットが「意思決定」の明暗をわける

ビジネスにおいても、マインドセットの違いは大きな差になって表れる。

本書では、クライスラーのリー・アイアコッカ、エンロンのケネス・レイとジェフリー・スキリングなどが、典型的な「硬直」の経営者として登場する。
これらの経営者たちからは、「自社の欠点を直視しようとしない」「自分の優位性を常に証明したがる」「社員を見下し、社員に報いることはしない」といった共通点が見いだせる。

一方、GEのジャック・ウェルチ、IBMのルイス・ガーナ―らは「しなやか」の経営者で、「他者の潜在能力と成長の可能性を信じる考え方」が根底にあり、「謙虚さ」や「情熱」といった共通点がある。

クライスラーもエンロンも、一度は華やかな繁栄を築いていた。しかし、経営者の「硬直」ぶりが、その後の悲惨な末路に至る要因になったことは間違いない。

能力は固定的で変わらないと考える「硬直」な人がリーダーになると、その社会的地位は「自分は優れた人間である」ということの担保となる。すると、何かにつけて自分の優位性を確認しないと気がすまなくなり、会社をそのための舞台として使ってしまう。それでは、健全で、適切な意思決定を下していくのは難しい。
これは「経営」だけに限った話ではない。人生で行う、ありとあらゆる意思決定に紐づく教訓だろう。

■「しなやか」な人は成長し続けられる

二つのマインドセットを比べてみると、やはり「しなやか」なほうが、何事においても有益なような印象だ。

しかし、「基本的資質は努力次第で伸ばせる」という信念に基づくマインドセットは、「努力をすればすべてが上手くいく、という夢見がちな考えなのでは?」と感じる人もいるかもしれない。
だが、著者は「しなやか」な人のほうが、自分の能力や限界を正確に判断できると述べる。

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