〈目からウロコの健康術〉 『放置しても安全』は全くの誤解!? 早期発見で「前立腺がん」を完治! (1/3ページ)

週刊実話

 「前立腺がんは安全なので、放置していても大丈夫」という話を聞いたことはないだろうか。この話を曲解してしまうと、取り返しのつかない事態を招きかねない。

 前立腺がんは、肺がんや大腸がんと同じように、命を奪う恐ろしい病気。まず、その認識を持つことが大事だと専門家は言う。
「いまだに前立腺がんは安全だと思い込んでいる人が多いことに、私たちは驚いています。早期のがんが前立腺内に溜まっている状態を『早期』と言いますが、これにはいくつかのタイプがあります。早期の前立腺がんのうち、50〜55%は前立腺のほぼ全域にがんが分布しているもの、35%は限局しているもののある程度のボリュームがあるもの、そして15%はサイズが小さくて悪性度も低く、放置しても悪さをする危険性の低いものなど、この3タイプです。このうち、最後に挙げたタイプについては、特に治療はせず、経過観察だけを行う“監視療法”が取られることになります」

 こう説明するのは、昭和大学横浜北部病院秘尿器科松原克己医師だ。

 さらに、同医師は続けて
「最後に挙げたタイプ、『小さくて悪性度も低いがんの“監視療法”』が、メディアでたびたび取り上げられる中で、『前立腺がんは放置しても安全』という誤解が広まったのでしょう。その経過観察となるのは、早期前立腺がんの15%にすぎず、残る85%は何らかの治療をする重い病気なわけです。きちっと治療を受ければ分かることですが、曲解してはいけません」
 と警鐘を鳴らす。

 がんが前立腺の中だけにとどまり、他の臓器への転移がなければ、手術や放射線治療などの適切な治療を行うことで完治も期待できる。しかし、前立腺から離れた場所に転移している場合、5年生存率が45%になると言われるので、いかに早い時期に発見し、治療するかが大きなカギとなる。

 遠隔転移している場合は、がんの進行を抑える治療となるため、完治を目指すことが難しくなる。

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