美しくさと切なさと悲しさが力強く表現された死や別れをテーマにした名曲 (1/2ページ)

心に残る家族葬

美しくさと切なさと悲しさが力強く表現された死や別れをテーマにした名曲

世界中の言語の中でも、日本語ほど美しい表現が可能な言語は少ないのではないだろうか。ひらがな、漢字、カタカナという三種類もの文字があり、英語では「you」としか表現できない言葉に「あなた」「君」「お前」など複数の表現方法を持っている。その表現力は音楽の歌詞の世界でも存分に発揮され、そこでは「死」すらも美しく、せつなく、そして力強く表現される。今回は、そんな「死」をテーマにした奥深い歌詞を持つ日本の名曲をいくつかご紹介したい。

■童謡「シャボン玉」の歌詞に隠された死

「シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ 屋根まで飛んで こわれて消えた」ーーこれは日本人なら必ず一度は聞いた事がある童謡「シャボン玉」の歌詞だ。

大正12年に野口雨情の作詞、中山晋平作曲で発表されたこの作品からは、シャボン玉を空に飛ばして遊ぶ子供達の楽しげな姿が思い浮かぶ。しかし、一説によると、この歌詞は、作詞家野口雨情が生後7日で亡くなった長女の事を思って作られたものであると言う。そう思って聞くと、2番の「シャボン玉消えた 飛ばずに消えた産まれてすぐに こわれて消えた」と言う歌詞が胸に響いて来る。

また、中山晋平によるメロディも、日本で初めて翻訳された賛美歌「主我を愛す(Jesus loves me,this I know)」を参考にしているという見解があり、これも「シャボン玉」が野口の亡き娘への鎮魂歌であると言う説が広く浸透する所以となっている。

■絵を描くように死を歌った松任谷由実の世界

日本を代表するシンガーソングライター、松任谷由実。彼女は「ひこうき雲」を始め、死をテーマにした曲を数多く作っている。その中でも隠れた名曲と言える作品が、1980年に発表された「雨に消えたジョガー」だ。

この作品は、不治の病で恋人を亡くした主人公が、すれ違ったランナーにふと恋人を重ね合わせる曲である。恋人もランナーであったが、病気のために走れなくなった。その病気について知った時の主人公を表現する歌詞が凄いのだ。

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