神社に行ったら屋根を見てみて!お参りが楽しくなる豆知識「千木」と「鰹木」を知る (2/2ページ)
現代の日本)を譲る条件として
「千木が高天原(たかまがはら。神々の住まう天上の世界)まで届くような神殿を造ってくれたら、私はそこで隠居しましょう(意訳)」
と持ちかけたエピソードは有名です。
内削ぎと外削ぎの違い
また、千木の先端部には「内削ぎ(うちそぎ)」と「外削ぎ(そとそぎ)」の2パターンがあり、上端が水平に切られている「内削ぎ」なら女神が、垂直に切られている「外削ぎ」なら男神が祀られていることが多いです。
※複数の神様が合祀されている場合など、例外も多々あります。
鰹木(かつおぎ)屋根の棟(むね)と直角に置かれた材木で、元々は葺いた屋根材が飛ばされないように置いた重石の名残などと考えられています。
奥に見えるのが鰹木。Wikipediaより。
両端が細く中央の太い形状が鰹に見えるためそう呼ばれたそうですが、中には「勝男木」などと当て字されていることもあります。
鰹木の本数は神社によって2本から10本までありますが、一般に奇数なら男神が、偶数なら女神が祀られていると言われています(これも、例外はたくさんあります)。
まとめ神社の屋根から神様の性別が判ると、予想するのが楽しくなります。
出雲大社の境内・野見宿彌神社。よく見ると屋根の千木は外削ぎ、鰹木は3本なので、男神です。
中には「千木の削ぎや鰹木の数はあくまで俗説」という意見もありますが、けっこうな確率で当たるので、難しいことは抜きにして、ゲーム感覚で楽しめばいいのではないでしょうか。
こんな小さなことでも、知っていると神社の参拝が楽しく、愛着も湧いてくるものですから、今度お参りされた時、良かったら屋根を見上げて欲しいと思います。
※参考文献:
神社本庁監修『神社検定 公式テキスト1 神社のいろは』扶桑社
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