世界初、男性でも女性でもない中性の声。ジェンダレスなマシンボイス「Q」が誕生。これがその音声だ(デンマーク) (1/2ページ)
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声だけで操作するAIデバイスは、最近ではかなり一般的になってきた。そこで使用されているのがマシンボイス(機械音声)である。
「Hey Siri(ヘイ シリ)」でおなじみのiPhoneなどアップル製品に搭載されている音声アシスタント機能「Siri」は男性の声と女性の声が選べる仕様になっているが、男性か女性、どちらかの声に設定されているものも多い。
例えば、銀行や保険など、お堅い分野では男性の声が使われる傾向にあり、受付やカスタマーサービスなどは女性の声が使用される傾向にあるという。
現在開発が進められている男性でも女性でもない中性ボイスの「Q」は、そうしたデバイスの声の選択肢の1つとして提案されている。
その目的は技術におけるバイアスを根絶することだ。
まずは開発中のマシンボイス「Q」の音声を聴いてもらおう。
Meet Q: The First Genderless Voice - FULL SPEECH
男性の声と思って聴けば男性の声に聞こえるし、女性の声と思って聴けば女性の声に聞こえる。先入観を払拭して聞けば、男女どちらの声にも聞こえるから不思議だ。
・5種の人間の声を録音して音声ソフトウェアで調整
クリエイティブグループ「バーチュー(Virtue)」は、デンマーク最大の人権フェスである「コペンハーゲン・プライド(Copenhagen Pride)」と提携し、世界初となる中性ボイスの開発を進めている。
中性ボイスを開発するにあたっては、コペンハーゲン大学の言語学者アンナ・ヨルゲンセンの協力をあおいでいる。
まず最初に、すぐには男性とも女性ともはっきりしないような5種類の声を録音。これらをヨルゲンセン氏が自身の研究で利用している特殊な音声ソフトウェアで調整し、中性化がはかられた。