“超豪華キャスト”のSPドラマ『砂の器』が招いた大失態とは

まいじつ

(C)igorstevanovic / Shutterstock
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3月28日、フジテレビ開局60周年特別企画ドラマ『砂の器』が放送された。幾度も映像化された松本清張の不朽の名作を再びドラマ化したのだが、フタを開けてみると「とりあえずキャストだけに大金をかけました」という感じが満載のずさんな出来だったようだ。

人目のない場所で身元不明の中年男性(高嶋政伸)の遺体が発見され、渋谷西署の今西刑事(東山紀之)と吉村刑事(野村周平)が捜査にあたるところからドラマが始まる。

生い立ちが謎につつまれた天才作曲家・和賀英良(中島健人)や、その愛人・梨絵子(土屋太鳳)が事件に関わっているとにらんだ今西が、確かな証拠をつかむために捜査に奔走。続々と事件に関する証言者が登場するのだが、ここに出演時間1分にも満たない〝超チョイ役〟で泉ピン子、平泉成、室井滋などそうそうたる役者が出演。他にも、わずかしか映らないシーンに北大路欣也、柄本明、佐野史郎、黒木瞳、六角精児、野間口徹、国仲涼子、桐山漣、桜井日奈子などが出演していた。

豪華すぎて気が散る

番組表に名前すら出ない脇役に有名俳優を使うことに、ネット上では、

《豪華キャストにしたかったのかもしれないけど、完全にキャストの無駄使い》
《超高級食材を集めたのに市販のルーでカレー作ったみたいなもったいなさ》
《豪華キャスト陣に安易に頼り過ぎ。チョイ役でこういう人使うと、むしろ気が散ってしまう》
《脇役がムダに豪華、誉め言葉じゃなくて、本当にムダ》
《やたらCMが多いのは、豪華出演者にオーケストラに…とお金がかかりまくってるからなの?》
《キャスティングでお金を使い果たして、内容は薄っぺらくなっちゃったの?》

など呆れ声が続出している。

「豪華なキャスト陣でそろえたのが、かえって仇となってしまいましたね。説明的でチープな演出を、豪華ベテラン俳優陣でカバーしようとしていたのかもしれませんが、統一感がなくてバラバラ。中身ではなく、名前だけで勝負するフジテレビのダメなところが現れた、典型的な作品でした」(テレビ雑誌編集者)

とりあえず豪華キャスト陣をそろえておけば数字が取れるというのは昔の話。今のフジテレビでは、不朽の名作を改変する〝器〟には達していなかったようだ。

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