サルの脳にヒトの遺伝子を移植し認知機能を進化させる実験が行われる(中国研究) (1/3ページ)

カラパイア

サルの脳にヒトの遺伝子を移植し認知機能を進化させる実験が行われる(中国研究)
サルの脳にヒトの遺伝子を移植し認知機能を進化させる実験が行われる(中国研究)

photo by pixabay

 最近行われた実験を巡って学会を二分する議論が繰り広げられている。物議をかもすその実験は、ヒトの遺伝子を猿の脳に移植するというものだ――。

 研究は、中国、昆明動物研究所が主導した。その目的は、ヒトが知性を獲得するにいたった進化プロセスを探求すること、と報じられている。
・ヒト遺伝子を移植し、脳の進化の謎を探る

 『National Science Review』(3月27日付)に掲載された研究は、研究者いわく「サルに遺伝子を移植することで、ヒトの脳の起源にまつわる遺伝的基礎を実験的に調査した初の試み」である。

 研究では、ヒトの脳の発達に重要だったと推測されている「MCPH1遺伝子」がマカクの胚に移植された。

 移植を受けたマカク11匹のうち、6匹は死亡。無事生き残った5匹に、MRIによる脳のスキャンや記憶テストなどを受けてもらい、移植による影響を観察した。

 その結果、脳の大きさの点では特に違いは認められなかったが、短期記憶テストでは優れた成績を収めることができた。

 また移植を受けたマカクの脳の発達期間が通常よりも長くなり、ヒトの脳の発達との類似が確認された。
「サルの脳にヒトの遺伝子を移植し認知機能を進化させる実験が行われる(中国研究)」のページです。デイリーニュースオンラインは、海外などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧