月9ドラマ“爆死”伝(2)福山雅治「ラヴソング」が抱えた“三重苦”とは

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月9ドラマ“爆死”伝(2)福山雅治「ラヴソング」が抱えた“三重苦”とは

 民放ドラマの“王者”と、かつては呼ばれていたフジテレビ月曜9時枠、通称「月9」。それだけに、世に送り出した“傑作”は数知れず。その一方、大コケ作品も少なくない。ここではあえてそんな月9枠が生んだ“爆死の駄作”たちを振り返っていく。

・「ラヴソング」(2016年)

 月9と福山雅治といえば、東野圭吾原作の「ガリレオ」。2007年と2013年の2度に渡って月9枠で放送されて高視聴率を記録した。その勢いをかっての福山雅治主演で注目されたのが「ラヴソング」である。

 前クールの「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」が視聴率こそ10%に満たなかったものの、「東京ラブストーリー」を手がけた坂元裕二脚本による濃密な恋愛ドラマは内容への評価は高かった。そこで勢いよく福山雅治主演で視聴率回復を狙ったのだろう。ところが、このタイミングでの福山主演がまず大悪手。なにしろ前年に福山は吹石一恵と結婚したばかり。単に「福山主演」だけで数字が取れるような環境ではなかったのだ。

 さらにヒロインが本作で女優デビューというミュージシャンの藤原さくらというのもマイナスに働いた。すでにミュージシャンとしてはメジャーデビュー済みで活躍していたのだが、「月9ヒロイン」としてはいささか格がなさすぎた。「元ミュージシャンの臨床心理士が吃音症の少女の音楽の才能を花開かせる」という内容も、中島美嘉がデビューと同時にヒロインを演じた「傷だらけのラブソング」とかなりかぶる印象。つまりは“内容には真新しさがなく、主演起用のタイミングは悪いしヒロインは無名”という三重苦。これで視聴率がいいワケもなく、平均8.5%というワーストを記録してしまった。

(山三大志)

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