#へんてこアート入門 『へそまがり日本美術 - 禅画からヘタウマまで』編 (2/3ページ)
――美術館ではあまり声を出してはいけないというイメージがありますが、その常識も打ち破った展覧会だといえますね。
大澤さん 会場の雰囲気も和やかなんです。作品だけでなく解説文も面白いと評判ですから、ぜひ会場でその楽しさを堪能していただければと思います。
どこか「へんてこ」な作品ばかり――大澤さんが個人的に気に入っている作品はありますか?
大澤さん お気に入りの作品は『雲竜図襖』『布袋図』『涅槃図』『「杉苗や」句 自画賛』『坂田金時図』『闘鶏図』の6つです。
海北友雪《雲竜図襖》 寛永11(1634)年 麟祥院(京都市)
仙厓義梵《布袋図》 個人蔵
風外本高《涅槃図》 個人蔵
遠藤曰人《「杉苗や」句 自画賛》 福島美術館
忍頂寺静村《坂田金時図》 個人蔵
徳川家綱《闘鶏図》
――確かにどれも「へんてこ」ですね。『雲竜図襖』なんて格好良いはずなのにどこか変で……(笑)。
大澤さん 『雲竜図襖』は会場に入ってすぐにご覧いただける大迫力の6面(左4面、右2面)の襖絵です。本展覧会の目玉作品の一つですから、ぜひ本物をご覧いただきたいですね。
――ありがとうございました。