天才テリー伊藤対談「カンニング竹山」(4)俳優なら西田敏行さんを狙えるのに (1/2ページ)
テリー 俺が感じるのは、やっぱり今のテレビのディレクターたちは疲弊しているし、余裕がないんだよ。だってロケに行って、寝ないで映像を編集して番組に間に合わせて、またオンエアが近づいてきたからロケに行って、っていう繰り返しの毎日だからね。さっきの話じゃないけれど、裏番組なんか見ている暇なんてないし、圧倒的なアイデアで演出できる人もいない。そういう人が集まっているから、平均点の番組ができる。意地悪な言い方になるけれど、そこそこのものを作ってお役目御免のほうが楽だしね。
竹山 「おもしろいワイドショーにしようじゃねえか!」っていう気概がある総合演出がいないような気はしますね。今やネットやYouTubeに押されて、テレビの地位って低くなっていますし。
テリー うん、今の若い人たちには、あっちのほうがリアルなんだろうね。
竹山 だからこそ、今がチャンスだと思っているんですよ。テレビで本音をガンガンぶつける、ストレートなものを見せつけたら、きっとみんなビックリすると思うんです。だから僕、テレビ局の人によく「深夜の生放送を週に1回1時間、やらせてくれないか」ってお願いしているんですよ。
テリー それって、情報番組みたいな?
竹山 僕のイメージでは海外によくあるフォーマットの、番組のホストが話題の人を呼んで話を聞いたり、それと同時に音楽ショーもあったりする‥‥。
テリー ああ、古い例えだけど「エド・サリヴァン・ショー」みたいなやつだ。
竹山 はい、まさに「カンニング竹山ショー」です。
テリー それ、おもしろいじゃない!
竹山 ワイドショーって、結局はバラエティーの一種なんですから、そういう感覚で情報番組を作ったほうが、絶対におもしろいはずです。