弥生時代から令和まで。アメリカの湿地帯で樹齢2624歳の木が発見される (3/4ページ)
その年輪が、木が成長する間の降雨の記録でもあるからだ。
つまり木の年輪サンプルは、およそ2500年分にも及ぶ気候の情報であり、新バビロニア王国以降に生じた干ばつや洪水について知ることができるのである。
特に注目されるのは、1587年から2年間続いた大干ばつだ。
当時、ノースカロライナ州ロアノーク島には数度にわたり開拓民が送られ、植民地が作られていた。ところが、87~90年の間に、なぜか開拓民が忽然と姿を消してしまうという謎の失踪事件が起きている。
このためにロアノークは「失われた植民地」と呼ばれ、現在においても大きなミステリーである。
だが、今回まさに同時期に生じていた干ばつは、あるいは事件の真相に光をあてることになるかもしれない。
この調査研究は『Environmental Research Communications』で発表された。