海の中の天女かな。羽衣をヒラヒラさせながら虹色に輝きを放ち優雅に泳ぐ「ムラサキダコ」のメスの美しい映像 (1/4ページ)
天女の羽衣(てんにょのはごろも)という言葉があるが、ムラサキダコのマント状の皮膜は、まさに羽衣を彷彿とさせる美しさだ。そのために、ハゴロモタコと呼ばれることもある。
昔の人が聖獣とか神の使いとか、UMA的な何かに見間違ってしまってもしょうがないのかもしれないくらいにムラサキダコのメスが泳ぐ姿は巨大で優雅だ。
ここでは美しいムラサキダコのメスが優雅に泳ぐ映像や、ムラサキダコに関する興味深い事実を見ていこう。
Blanket octopus
・羽衣を広げて外敵を威嚇し、危機が迫ると自ら引きちぎる
この優雅な羽衣は、タコならではの長い腕の間に張られた皮膜だ。ムラサキダコは危険を察知するとこれを広げて近寄ろうとする捕食者などの外敵を威嚇する。
もし相手が怯まなければ、皮膜をその口に押し込んで引きちぎって逃げてしまう。トカゲの尻尾切りのように、捨て駒として使うのだ。
こうした不思議な防御戦略を用いるのも、彼らがほかのタコのように海底で過ごしたりはしないことと関係しているのだろう。
海底ならば岩の裂け目などに滑り込んで敵をやり過ごすようなこともできようが、優雅なムラサキダコはそんな泥にまみれるようなことはしない。
・メスの体重はオスの4万倍!?
ムラサキダコの特徴で一番奇妙なのはその羽衣ではない。
本当に奇妙なのは、メスが全長2メートル近くにもなる一方で、オスは見つけるのも難しいくらいちっちゃいということ。オスはなんと3センチにも満たない。