マリー・アントワネットやマリア・テレジアも夢中にさせた日本の伝統工芸「蒔絵」 (1/2ページ)

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マリー・アントワネットやマリア・テレジアも夢中にさせた日本の伝統工芸「蒔絵」

日本の伝統工芸の一つである「蒔絵」は、ウルシの樹液と金属粉を用いて文様を表現する工芸技法です。元々は中国大陸で生まれたものですが、日本で独自の発展を遂げました。

漆器の板屏風に描かれた蒔絵の菊(wikipediaより)

大航海時代、ジャパンといえば「漆器(蒔絵)」を指すほどに

16世紀になると、キリスト教の布教を目指すイエズス会の宣教師やポルトガルやオランダの商人たちが日本に続々とやってきました。日本の蒔絵に魅了された彼らは、蒔絵を施した祭礼具や調度品を注文し、それを本国へ持ち帰ったり、他国へ輸出するようになりました。

彼らは日本の蒔絵をそのままヨーロッパに持ち出したのではなく、ヨーロッパの人たちの好みに合わせたものに発注するようになりました。こうして、今までの日本の蒔絵とは違った「南蛮漆器」というカテゴリーが誕生しました。

こうして、日本の漆器は大航海時代の生んだグローバル規格の芸術品となっていったのです。当時の欧州では、「ジャパン」といえば、「漆器(蒔絵)」のことを指すほどでした。

マリア・テレジアやマリー・アントワネットも夢中に

蒔絵は、長崎のオランダ商館を通じてオーストリアの女帝マリア・テレジアや、その娘で後にフランス王妃となるマリー・アントワネットの手元にも届いていました。

マリア・テレジアは、「ダイヤモンドより漆器」とその収集に熱をあげ、母親の影響を受けたマリー・アントワネットも蒔絵の収集をっ活発に行いました。

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