海で二酸化炭素が飽和し、大量絶滅へ向けた転換期に達しつつあるという研究報告(米研究) (2/3ページ)
2億5000万年前のP-T境界(ペルム紀=Permianと三畳紀=Triassicの境目であることからこの名がつく)といわれる時期には、当時存在していた生き物の9割が絶滅したといわれているが、恐ろしいことに、現在海はそのときよりも急激に二酸化炭素を吸収しているという。
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・劇的な変化の瀬戸際
今、地球は「励起が起きる瀬戸際」に立っているのかもしれない、とロスマン教授はMITニュースで語っている。
なお研究では、二酸化炭素を海にだけ放出し続けた場合であっても、数千年どころか数百年もすれば、火山の噴火などの絶滅の原因となる現象が発生し、結局は同じような結果になるだろうことも示されている。
「転換点を超えてしまえば、そこまでの経緯はまったく関係ありません。超えたら最後、地球の仕組みによって勝手に進みます。」
温暖化の影響はじわじわと長い時間をかけて現れるというイメージがあるかもしれない。だが、この研究が示唆しているのは、それはもっと劇的な変化になるかもしれないということだ。