槙ようこ先生の引退から振り返る。愛すべき『りぼん』作品 (1/2ページ)
令和元年7月3日、とあるニュースがアラサー女子たちを騒がせました。
「私槙ようこはこの連載を最後に漫画の世界から引退させていただきます」
高校2年生で漫画家デビューし、アニメ化された『愛してるぜベイベ★★』など、りぼんっ子たちの胸をときめかせる漫画を世に送り出してきた槙ようこ先生の引退発表です。
■『りぼん』愛読のきっかけは、ちょっとした背伸び心
平成元年生まれ今年30歳の私は、小学校のあいだずっと『りぼん』を愛読していました。
少女漫画好きの入り口は、幼稚園のころ夢中になったアニメ『美少女戦士セーラームーン』。親から漫画原作であることを教えられた私は毎月『なかよし』を買ってもらうようになり、『魔法騎士レイアース』や『怪盗セイント・テール』に激ハマりするも、これらは直に最終回を迎えます。
新しくはじまった『カードキャプターさくら』に心ひかれながらも、もう少し“お姉さん”っぽいものが読みたい! 具体的に言うと主人公が中学生か高校生の! でもファンタジーっぽさはほしい! という小学生のちょっとした背伸び心(?)にフィットしたのが、そのころの『りぼん』でした。
セイント・テールで培われた“怪盗”萌えゆえに、最初はりぼんで連載されていた『神風怪盗ジャンヌ』を熟読し、絵を模写していた小学生ひらりさ。
応募者全員大サービスがあるたびに、母親にエクストラなおこづかいをせがんで(だって月500円だったから……)郵便小為替を購入し、応募用紙とともに郵送して、タペストリー・スクールセット・スケジュール帳などといったブツを、せっせと入手。郵便小為替とか、あれ以来一度も買ってないな……。
■「りぼん作家」として幕をおろした槙ようこ先生
りぼんで『愛してるぜベイベ★★』がはじまったとき衝撃だったのは、主人公が男子高校生だったこと。