「第91回夏の甲子園」明豊・今宮健太に“直球勝負”を挑んだ常葉橘・庄司隼人 (1/2ページ)

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「第91回夏の甲子園」明豊・今宮健太に“直球勝負”を挑んだ常葉橘・庄司隼人

 9回表裏の攻防が、この試合のクライマックスとなった。2009年第91回大会3回戦の明豊(大分)対常葉橘(現・常葉大橘=静岡)との一戦である。

 明豊の主軸は3番を打ち、遊撃手・三塁手・投手を兼任し、この年のドラフト上位候補にも名が挙がっていた今宮健太(福岡ソフトバンク)。対する常葉橘は最速146キロを誇るプロ注目の本格派右腕・庄司隼人(広島)がエースとして君臨。当然のように試合はこの2人の対決がその勝負のカギを握ることに。そして今大会屈指の好勝負となったのである。

 試合は初回から動いた。1回表、明豊は1死後から3安打に1四球を絡めて幸先よく2点を先制。これに対し、常葉橘は3回裏に明豊の先発左腕・野口昴平を攻め、5本の長短打で一気に4得点。4‐2と逆転に成功する。

 ここで明豊ベンチは先発の野口をあきらめ、ショートを守っていた今宮に早くもスイッチ。3回裏途中、アップもしていない状態での緊急登板だったが、3球連続直球を投じ、7番・稲角航平を3球三振に仕留める。その2球目は147キロ、3球目は150キロを計測する圧巻の投球だった。

 ところが続く4回裏、今宮は安打と死球から1死二、三塁のピンチを招いてしまった。ここで3番を打つ庄司に左前適時打を浴び、この回も2失点。明豊は前半で早くも2‐6と劣勢に立たされてしまったのだった。    それでも5回表に1四球と2安打でチャンスを作ると4番・阿部弘樹が中犠飛を放ち、なんとか1点を返すことに成功。あとは投手・今宮が常葉橘打線に得点を与えず、その間になんとか同点に追いつきたいところであった。

 今宮はチームの期待通りに力投。5~7回を被安打1、5奪三振、無失点に抑える。するとこの力投についに打線が応えた。8回表に1四球と3本の安打を絡めて2得点。5‐6と1点差に迫ったのだ。8回裏に今宮が2死二塁と追加点を与えそうなピンチを招くが後続を一ゴロに抑え、常葉橘に得点を与えなかった。そして試合は土壇場9回の攻防へと移っていくのである。

 迎えた9回表、明豊は先頭の2番・砂川哲平がライトへの三塁打を放ち、一打同点という絶好の場面を作った。ここで打席に向かったのが3番・今宮である。今宮はこの日、4度打席に立ち、四球、四球、中前打、二塁打と全打席出塁。

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