巨人 松井秀喜ヘッド誕生の切り札で星稜・奥川1位指名 (1/3ページ)
「101回目」の夏を迎えた甲子園が、ゴジラ松井にとって巨人帰還の契機になるかもしれない――。
「やっぱり、星稜(石川県)の奥川恭伸がよかった。まだ伸びしろもあるし、『令和の怪物』よりも“オトナ”だということをこの大会でアピールしました。1位指名を変更するチームも少なくないと思いますよ」(在阪球団スカウト)
星稜・奥川の好投に、12球団スカウトは釘付けになっていた。
今大会初の延長・タイブレーク制に持ち込まれた3回戦の智弁和歌山戦。奥川は14回165球を投げ、奪三振数は23。強打の相手打線を「失点1」に抑え込んだ。
「連投したら故障する」と、県予選決勝戦での登板を回避した大船渡高校の佐々木朗希とは対照的なタフネス投球に、12球団スカウトの評価はさらに高まった。
「走者を出した後、ギアを一段階上げる感じ。変化球で抜くところは抜くし、延長戦に入ってもスピンの掛かったストレートの威力は全く衰えませんでした」(同)
“佐々木フィーバー”となった岩手県予選中、日本ハムはいち早く、彼の1位指名を明言した。
しかし、甲子園大会が始まるなり、「両方獲れないかなあ…」と、言葉を変えてきた。それくらい、奥川の評価は今大会で急上昇したのだ。
「今年は好野手は少ないけど、高校、大学、社会人に好投手が多いんです。12球団の指名が割れる可能性もあるし、初志貫徹で最速163キロの佐々木を指名する球団もあると思います」(スポーツ紙記者)
その1位指名だが、原辰徳監督率いる巨人について、こんな情報も聞かれた。
「巨人はかなり早い時期から奥川を評価していました。スピンの掛かったストレートについて『江川の再来』とまで言っていました」(球界関係者)
原巨人が奥川の指名に成功すれば、星稜は1992年のゴジラ松井以来の1位指名輩出となる。
「松井秀喜氏(45)も奥川の実力は知っているはずです。松井氏は日本の球界事情に物凄く詳しく、’14年にキャンプで巨人の臨時コーチを務めた時も、20代の選手が挨拶に行くと、その選手の活躍した試合のことを切り出し『頑張って』と励ましたりしていたほどです。