メイク、ファッション、インスタ・・・。もっとゆるゆるとやれば彼氏ができるのに
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今夜はちょっと、恋の話をしよう
着ていく予定のない勝負服を、なんとなく暇にまかせてネットで買って、あとになってやってきた請求書を見てブルーになったり。月曜の朝がなんとなくダルくて憂鬱に思えたり。ダイエットしなきゃと思っていても、なんとなくアイスクリームに手が伸びて、食べ終えたら意思の弱い自分をなんとなく責めてみたり・・・・・・という感じでゆるくやっていると、やがて素敵な彼氏ができるかもね。
高校生くらいだと、いわゆるスクールカーストや顔面偏差値など、他人と自分を比較して、自分がおおよそどういうことを頑張ったらモテるのか、というわかりやすい基準があったでしょうから、その基準を目指してなんとなく頑張ってこれた人もいると思います。
大学でもスクールカーストみたいなものがある学校もあるのかもしれませんが、高校と大学って、大学のほうが比較にならないくらい世界が広いから、たとえばなにをすればモテるのかみたいな「モテるためのわかりやすい基準」が見えづらいのかもしれないですね。社会に出れば、なおさらもっと。
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モテるためのわかりやすい基準というハシゴがなくなってしまえば、あとは自分で自分を見つめるしかないという、誰にとっても少々しんどいことが待っているわけで、でもそれ、誰もが通ってきた道でもあるんですよね。
若いという言葉を別の言葉で言うなら、たとえば「自分を持て余す時期」です。元気に外に出ていけばモテそうな女子であっても、なにをしていいのかわかっていないから、ちょっと引きこもったり、自撮りをして自分の色気に気づくことはあっても、その色気の使い方がまだよくわからなくて自分の色気を持て余したりとか。
で、自分で自分のことを持て余しているだけではモテないと思って、インスタにリア充的に元気にやっている写真をアップしたり、大学や会社やバイト先で元気そうに振る舞ってみたりして、で、おうちに帰ってドッと疲れが出て、また引きこもりたくなるみたいな。
こんなふうに、おうちでひとりでいる自分と、外で元気そうに振る舞う自分という、ふたりの自分をなんとなくうまく操ることができるのって、ある意味では女子の特権です。男子で、ふたりの自分をうまく操っている人って、見ていても少ないと思いませんか?男子は、おうちの中で自分を持て余している人は、外に出ても持て余している感じがもれなく顔に出ているところがあります(草食系男子って、じつは自分のことを持て余している男子のこと!)。
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自分のことを持て余している男子って、外で元気そうに振舞っている女子を、少々あこがれのまなざしで見ています。「この子、楽しそうだなあ。この子と一緒にいたら、おれの人生はもっと楽しくなるかもしれないなあ。つきあってみたいなあ。でもこの子のパワーにおれは負けるな。そもそもどうやって告ったらいいのかわからない」というかんじ。
ひとりでいるのを見られたら寂しんぼみたいに思われるかもと思って、いつも女子どうしで一緒にいるとか、いつも完璧にメイクを決めないとモテないかもと思うとか、女子のそんな、肩に力が入りすぎているところって、男子はばっちりチェックしているし、チェックしつつ「この子はおれには無理、口説けない」とネガティブに考えてしまうところがあります。おうちの中の顔と外の顔をうまく使い分ける能力に恵まれていない男子は外で頑張っている女子のことを、「常にマックスパワーでキラキラしている女子」だと感じてしまう。もうそれだけで女子に敗北宣言しちゃうところがあるのです。
なので女子も、外でもゆるゆるした自分のままでいると、男子から「おれと同じで自分のことを持て余してそうな女子だな」と思われて、かつ、「ちょっと声を掛けてみたいな、おれと同じようなゆるゆるした感じの子だから、この子には声を掛けやすいな」と思われることも。人は誰しも、かっこつけてる人や、いわゆる虚勢を張っている人には声を掛けづらいけれど、自分と同じ感じの人には声を掛けやすいから。
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男子って、なにもかわいい子とつきあいたいだけではないんです。男子だって、持て余している自分をどうにかしたいと頑張りすぎているところがあって、人知れず必死になって自分を探しているところがあるので、「そんなに頑張りすぎないで、一緒にゆるゆるとやっていける彼女」を探している人もいっぱいいます。
自分を持て余して、それゆえ葛藤している人って、ある意味ではもう十分なくらい頑張っているのだから、自分を解放してあげたら、つまり「ゆるゆる」を目指すだけでモテはじめる、ということもあるのです。ゆるゆる、ぜひやってみて!(ひとみしょう/文筆家)
【今夜はちょっと、恋の話をしよう】(ハウコレ編集部)