かつての金星は温暖な気候と水があり、生命が居住できる環境だった可能性が示唆される(米研究) (1/4ページ)
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20~30億年前の金星は、もしかしたら温暖な気候で水も存在する惑星だったのかもしれない。
40年前に実施されたNASAパイオニア・ヴィーナス計画によって、かつてそこに水が豊富に含まれる浅い海があった可能性がほのめかされた。
しかしはたして大昔の金星の気候は、水が存在できるような安定したものだったのだろうか?
スイス・ジュネーブで開催されたEPSC-DPSジョイント・ミーティング2019で、ゴダード宇宙科学研究所の研究者が発表した研究は「地球の双子」とも呼ばれる金星の気候の歴史を紐解いている。
金星と同じような軌道にある太陽系外惑星の居住可能性について、重要な示唆に富んだ内容となっているようだ。
・5つのシナリオで大昔の金星の気候をシミュレーション
大昔の金星の気候は、水が存在できるような安定したものだったのか?
これを確かめるために、マイケル・ウェイ博士らは水で覆われている範囲をさまざまに想定した5つのシミュレーションを行ってみた。
それら5つのシナリオによって金星は30億年間ほど、50~20度の安定した気温を維持できていたことが判明。