野生に返したはずなのに...元保護ウォンバット、たびたび施設に戻ってきては餌箱にダイブ(オーストラリア)
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癒し系のぽちゃっとボディで人にもよく懐く、オーストラリアの草食動物 ウォンバットの魅力はこれまで幾度となくお伝えしているが、その愛らしさを如実に伝える映像が世界中のファンを悶絶させている。
オーストラリアのとある野生動物保護施設にはときどき、とあるウォンバットが出没するという。
このウォンバットの名はMr.マグー。実はこの施設出身で、母を失って孤児となり保護された。その後順調に育って野生に戻った…はずなのだが、たびたび帰ってきては餌の容器にダイブするという。
しかもそのまま出られなくなり、元お世話係だったスタッフに抱き上げてもらうのを待ちわびてたりするのである。それが餌箱から抱っこまでがワンセットとなっているのだ。
・野生に帰したものの、こっそり帰省するウォンバット
ニューサウスウェールズ州でウォンバットの救助と治療を行うCedar Creek Wombat Rescue and Hospitalに現れるマグー氏は、この施設で育った孤児のウォンバットだ。
幼い頃ころ母親が車にはねられ孤児となった彼は、優しいスタッフのもとですくすく成長。野生に戻す訓練もした。そして数年前、もう大丈夫と太鼓判を押されて本来の暮らしに戻っていった。はずだったのだ。
だがしかし、自活を始めたはずのMr.マグーは今もたびたび帰省している。その目的の大半は餌置き場からの盗み食いだ。
・あら来てたのね!現行犯にも大喜びのスタッフ
生まれながらにして食欲旺盛だったマグー氏は、いまだに餌のある場所を覚えており、その中に侵入するのが得意なのだ。
餌置き場の小屋を開ける頭脳派な一面も
とはいえスタッフたちは不定期に起きるMr.マグーとの再会を喜んでいる。たとえ犯行現場にでくわす形であろうと、あいかわらずお茶目な彼に会えるのが何よりうれしいのだ。
最近ずいぶん餌代がかかると思ったら…こういうこと!?
手がかかる子ほどかわいいというもので、施設のオーナーのロズ・ホルムさんも「彼はとても愛らしくてやさしい子なんですよ」と語っている。
・たっぷり食べて立ち往生。抱き上げるまでがお約束に?
だが最近マグー氏は、自身の食欲のおかげでどんどんビッグになり、餌箱の中から自力で出られないという悪循環に陥っている。
かつてはほどほどに食べていたので脱出できたが、今は中身が空になるほど食べてしまうせいで、はからずも自らの退路を断ちがちなのだ。
やはりドジっ子属性なのか?
最近では心ゆくまで召し上がったのち、誰かに助け出してもらうとこまでがワンセットのお約束になっている。
「自分で出る時もたまにあるんですけど、最近は私が彼を抱き上げるのを待っているみたい」と語るロズさん。
だがマグー氏を心から愛しているロズさんは、つい甘やかしてしまいがちだ。餌だらけの顔で出られなくなっている彼を発見するたび、ちょっとうれしくなってしまうのだとか。
・干ばつで頼ってくるすべてのウォンバットに餌を
実は現在、この地域は深刻な干ばつの影響により、野生に帰った多くの元保護動物が餌にありつけないという悲しい状況となっている。
こうした事情からこの施設では、すべてのウォンバットの里帰りをいつでも歓迎し、マグー氏と彼の友人が飢えてしまわないよう十分な餌を提供する方針を掲げているという。
あ、そろそろ出ようかなって…思ってるんですはい
スタッフ公認の餌泥棒として人気を博すMr.マグー。その愛らしい姿はフェイスブックでも大評判となり、彼の次なる犯行を期待する声も上がっているようだ。
References: facebookなど /written by D/ edited by parumo