評価されるアウトプットを出せない人が過ごしてしまう「ある時間」とは (2/2ページ)
■目的・仮説がないとデータを活用しているとは言えない
「考えて、作業して、考える」という一連の流れにおいて、最も重要なのは、まぎれもなく最初の「目的定義・仮説構築」だろう。
データは一つのインフラやツールとして活用するものである。自分が解決したいことがまずは存在し、その上で自分の今の考えが本当に正しいかどうかを照らし合わせていくときに大きな効果を発揮する。そして、その結果をアウトプットに活用してこそ、データ活用の意味があるのだ。
データ活用によるアウトプットの形は、数字が羅列された表から生成されたグラフではない。
そこを分かっていなければ、データを活用しているとは言えないのだ。
柏木氏の著書『問題解決ができる! 武器としてのデータ活用術』(翔泳社刊)は、サブタイトルに「高校生・大学生・ビジネスパーソンのためのサバイバルスキル」とあるように、高校生からデータ活用の基礎を学べる一冊の手法だ。
これからの時代に価値ある成果を出し、生き残っていくための武器を身につける立場にある人や、それを教えている方々には、「方法論や知識」と「その活用法」のどちらが必要なのか、をまずは確認頂くことが重要だと思います。(p.25より)
と柏木氏がつづっているように、本書を読むとデータ活用において何が大切なのかが深く理解できるだろう。もちろん、方法論や知識があって越したことはないし、それらを身につけることで、できることの幅が広がることも事実だ。
しかし、多くの人は「活用できていない」という現状を抱えている。
これからの社会において、よりデータサイエンスの重要性は増すだろう。だからこそ、できるだけ早い段階から本書の内容を身につけておきたいところだ。
(新刊JP編集部)