広島 佐々岡新監督「1年契約」裏に2020年本命招聘

週刊実話

広島 佐々岡新監督「1年契約」裏に2020年本命招聘

 今季、4年ぶりのBクラスに沈み、緒方孝市監督が退任した広島カープで、佐々岡真司投手コーチ(52)の監督昇格が発表された。広島では投手出身の指揮官は53季ぶりとなる。

 今季の敗因の一つである「投手陣の崩壊」に着手するにあたり、決して間違った人選ではないだろう。「次期監督はコーチなどを務めてから」という、広島の指導者育成の流れにも逆らっていない。だが、この発表に、広島ファンの盛り上がりはイマイチなのだ。

 「緒方監督が誕生した5年前は『来年こそ優勝』と盛り上がっていました。前任の野村謙二郎氏が菊池涼介、丸佳浩、田中広輔らの若手を育て、黒田博樹氏もメジャーから8年ぶりにカープに復帰することが決定。前田健太との新旧エースが揃い、第2期黄金期の幕開けといった雰囲気でした」(スポーツ紙記者)

 最大の違いは、フロントの応援姿勢だろう。松田元オーナーは全面サポートを約束し「我々も性根を入れて補強していかんと」と言っていた。しかし今回、そうした声は聞こえてこない。
「気になるのは、佐々岡監督の契約任期です」(同)

 佐々岡監督の任期は「1年」と言われている。広島の内情に詳しい関係者によれば、野村、緒方両監督とも1年ごとの更新だったが、それはあくまでも「1年1年が勝負」という建前。少なくとも「3年以上」の任期でチームを託されていた。

 補強の約束も聞かれず、最短の契約でしかない今回の状況を考えると、佐々岡体制は長期政権ではないのかもしれない。

 「監督に着任して最初の仕事が、FA権を取得した選手の慰留ですからね。昨年オフは丸が移籍し、今オフは菊池のポスティングシステムによるメジャー挑戦が避けられない状況です。會澤翼の残留は決まりましたが、薬物検査で引っかかったバティスタもこのまま残しておくわけにはいきませんし、野村祐輔の去就も不明です。佐々岡監督は今季以上に戦力ダウンするチームを率いることになります」(関係者)

 また、佐々岡監督の脇を固めるコーチ人事も、まだ発表されていない。大半のコーチが残留する方向のようだが、そこに話題性のある人物はいない。選手の兄貴分的な存在だった新井貴浩氏を帰還させるのなら、早々に発表されるはずだ。

「米国で生活する黒田氏を呼び戻すとなれば、単身赴任になります。そのため、身辺整理にも時間が掛かるでしょう」(同)

 1年ずつが勝負――。2年連続V逸となれば、佐々岡監督は責任を取らなければならなくなる。佐々岡監督は「黒田監督、新井参謀」という“本格的体制”を整えるための、短い繋ぎ役なのかもしれない。

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