野球日本代表・稲葉監督と9人の選手「男泣き感動秘話」

日刊大衆

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 11月5日、台湾の桃園国際球場で行われたプレミア12の初戦で、強敵ベネズエラを退けた侍ジャパンこと野球日本代表。11日からは舞台を日本に移して、A〜Cの各グループ上位2チームによるスーパーラウンドが行われる。これを勝ち抜くと、17日に優勝決定戦(3位決定戦も同日)に進むことができる(※本稿締め切り時点では、初戦の結果のみ判明)。

「日本はベネズエラ、プエルトリコ、チャイニーズタイペイ(台湾)と同じグループAに入っていますが、実力的には頭ひとつ抜けていると思います。順当に進めば、決勝でアメリカか韓国、キューバのいずれかの国とぶつかるでしょう」(スポーツ紙記者)

 プレミア12は、2015年に始まった野球の国際大会で、WBSC(世界野球ソフトボール連盟)が選抜した12か国が覇を競う。

「大会は4年に1度なので、今大会で2回目。前回は韓国が優勝し、小久保裕紀監督率いる日本代表は惜しくも3位に終わっています。前回大会の雪辱を晴らすのみならず、今大会は来年の東京五輪の“前哨戦”の意味合いが強いため、日本はもとより、各国とも鼻息が荒いんですよ」(前同)

 ただ、日本代表をめぐっては、アクシデントがついて回ったのも事実だ。「稲葉篤紀監督は“最強メンバーをそろえた”と胸を張ったが、これはリップサービス。日本シリーズで巨人打線をまったく寄せつけなかった“球界のトップエース”千賀滉大が直前で代表を辞退したのは、痛恨でしょう。前回大会で4番を打った筒香嘉智も不参加。千賀は右肩の違和感、筒香はメジャーに挑戦する大事なオフなので致し方ないんでしょうが……」(稲葉監督を知る球界関係者)“日本のエース”と目された千賀の辞退に、ライバルの韓国代表監督が大喜びしたという報道もある。

「プレミア12はシーズン終了後すぐに開催されるため、敬遠する選手が多いんですよ。実際、水面下では辞退を申し出た選手が続出していたようです」(前同)

 あるNPB幹部は、「パ・リーグのホームラン王の山川穂高と打点王の中村剛也の西武コンビが不参加なのは、本当に痛い。王さんもよく言っているが、“国際試合はパワーがものをいう”わけだから、大きいのが打てる選手は不可欠だったのに」と、不満を口にする。

 こうした事情を知ってか、ソフトバンクの“熱男”こと松田宣浩は、代表に選出されるや、「世界一を取りにいく。疲れていないと言ったら嘘になるけど、オレは骨が折れていない限り(代表に)行くよ。痛いところがあっても、チームに求められているなら絶対に行く」と、代表チームへの愛を語っているが、こうした選手ばかりではないのだ。

 実際、ベストメンバーで臨めないのは国際試合にはつきものだという。

「06年の第1回WBCのときは、中日の落合博満監督が“選手を出さない”と言って波紋を呼びました。思うようにチーム作りができなかった王貞治監督を見かねて、側近の一人が“これじゃ約束が違うから、監督を辞退したらどうか”と助言したといいます。ただ、(代表の)王監督は“一度引き受けておいて、そんな無責任なことはできない”と突っぱね、見事、第1回大会優勝を飾ったんです」(NPB関係者)

■評論家・江本孟紀氏の見解は?

 ただ、評論家の江本孟紀氏は、「千賀がいなくなったって、どうってことはない。それなりのメンバーがそろってますよ。誰が出てもやってくれると思います」と、評価する。確かに、ベストメンバーかどうかはさておき、豪華なチームであることは間違いない。さらに、現地を取材する専門誌記者は、「チームは、いつもの代表以上にまとまっていて、結束力がある」と断言する。

 チームの中心となる盛り上げ役が、野手では秋山翔吾(西武)、投手陣では田口麗斗(巨人)と山崎康晃(DeNA)だという。

「秋山が皆に声掛けして、浮いた選手が出ないようにしていましたね。自身、メジャー挑戦を決めた大事なオフですが、積極的に動いて回ってチームリーダーになっていましたよ。投手では、“ひょうきん者”の田口がいいムードメーカーになっていますね。人懐っこい性格の山崎もこれに続いていて、すごくいい状態にあります」(現地を取材する夕刊紙)

 こんな一幕もあったとか。「宮崎でのキャンプ中、たまたま裏方のスタッフの人が誕生日だと分かったんです。すると、田口が選手に根回しして、練習後にサプライズでハッピーバースデーを歌ってあげたりしていました。スタッフの人も大喜びでしたね。練習後は、皆で連れ立って宮崎牛を食べに行ったり、本当に仲がいい印象を受けました」(前同)

 そんな事情だからこそ中心選手の一人だった秋山が、10月31日のカナダとの練習試合で右足に死球を受け、チーム離脱を余儀なくされたのは痛恨事だろう。「ただ、代わりに急遽代表入りした丸佳浩(巨人)が、“秒で”チームに溶け込んでみせました。1年間、巨人で切磋琢磨してきた坂本勇人もいますし、古巣の広島で仲がよかった鈴木誠也菊池涼介がいますからね。チームに合流するや、すぐに各選手に挨拶に回っていましたからね」(同)

 チームのムードは上々。では、肝心の戦術面はどうなのか。

「大竹寛、田口、中川皓太ら巨人勢と嘉弥真新也(ソフトバンク)の代表入りから見て取れるように、稲葉監督は“継投重視”の野球をやろうとしています。クローザーには、山崎や防御率1点台の剛腕、山本由伸(オリックス)を充てるはずです。山本は、東京五輪のクローザーの最有力候補だといわれていますね」(前出の専門誌記者)

 金メダル奪取なるか!? この続きは現在発売中の『週刊大衆』11月25日号で。

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