「普通の男」を求めると婚活に失敗する理由 (3/4ページ)
しかし、「長男」であるという事実は、産まれた瞬間に、しかも、本人のあずかり知らぬところで決定づけられたものであり、どうしようもありません。
ネットでは、「長男で生まれてきた時点で、俺は普通じゃないようだ」と数多くのツッコミが見られました。
結婚相手として長男を回避したいという気持ちはわかります。
地方都市であれば、夫の両親との同居が必要となる場合も多いでしょう。高齢化に伴い、今後親の介護の心配もしなくてはいけません。長男と結婚することで、自分の両親に加え、夫の両親の介護という4人の介護リスクを背負うことになるかもしれないという不安もわかります。
しかし、そもそも「長男以外」と条件を絞り込むとかなり対象相手が減ってしまうことになります。
2014年の社人研による世帯動向調査によれば、25~34歳男性(配偶関係不明)の長男率は約68%です。「長男以外」という条件で絞り込んだ時点で、男性全体の7割をその対象からはずしてしまうことになってしまいます。
同様に、同じ年代の女性の長女率もおよそ7割です。男女とも長男・長女が約7割も占めているのですから、マッチングの確率から言えば、長男と長女が結婚することのほうが多いのです。
◇7つの条件を全部満たす男はほとんどいない
残りの条件としての「清潔感がある」「常識やマナーがしっかりしている」に関しては、数値化が困難ですが、これら7つの条件を全部満たす男は、数%もいないのではないでしょうか。仮にいたとしても、彼らは、婚活市場に流れてくる前に早々と売り切れていることでしょう。
つまり、ここでいう「普通の男」は、もはや婚活の現場には「実在しない男」ということです。
■結婚とは、幻の「普通の男」を追い求めることではない
2012年頃に結婚相手の条件として「三高」ではなく、これからは「四低」といわれたことがあります。