勝新と樋口可南子の暗闇「ホンバン」アエギ!/美女の湯けむり情欲場面(1) (1/2ページ)

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勝新と樋口可南子の暗闇「ホンバン」アエギ!/美女の湯けむり情欲場面(1)

 野天風呂や混浴の醍醐味といえば、心身の開放感。生まれたままの姿で性的欲望も開放した美女優たちの艶っぽい「湯けむり金字塔作品」を、映画パーソナリティのコトブキツカサ氏が解説する。氏によれば、「水戸黄門」(TBS系)の由美かおるのシーンも揺るぎない支持を得ていますが、男性には誰しも、『無防備な状態の女性を、どうにかしたい!』という願望が根づいていると思うんですよ。だからこそ、風呂での情欲シーンは、通常以上に艶っぽさを感じるところがあります」

 そう解説するコトブキ氏が「温泉旅行という非日常感や特別感を、うまく使った」と評するのは、不貞愛映画の頂点「失楽園」(97年、東映)だ。

 役所広司演じる中年会社員と黒木瞳(59)演じる人妻が、肉欲に堕ちてゆく。温泉シーンは物語終盤で、心中を決意したふたりが、湯けむり立ち込める温泉宿の混浴で濃厚に絡み合う。役所は黒木のはかなげな体を抱き寄せ、バストを唇でなぞる。すると黒木は、喜悦の表情を浮かべるのだ。

「宝塚娘役スターの黒木が、こんなにも生々しく肌を出してくれるなんて、とても驚きましたね。あの線の細い体からにじみ出る品のよさが、艶っぽさをより引き立てていました」

 黒木は他にも「略奪愛」(91年、東映)で、古尾谷雅人と浴室での座って密着する体勢での交わりシーンを見せている。泡にまみれた絹のような柔肌が、なんともなまめかしいのだ。

 黒木同様の「ギャップの艶っぽさを感じた」のが、「座頭市」(89年、松竹)での樋口可南子(61)。夜更けに湯につかる盲目の市(勝新太郎)のもとへ、背中一面に入れ墨を入れた樋口も入湯。そして、樋口から勝を抱きしめると、勝も欲情。勝が樋口の全身に唇をはわせると、小ぶりな胸に実ったバストトップが硬くなり、体をのけぞらせ絶頂するのだった。

 一部で「ホンバン?」と噂されたほどの迫力を、コトブキ氏が振り返る。

「このシーンは今でも鮮烈に覚えているほど、いやらしかったですね。手の届かない存在の樋口も、こんなふうに感じるんだとギャップに燃えました」

 強烈なインパクトを放つのは、「復讐するは我にあり」(79年、松竹)で、三國連太郎演じる夫の父親と岩風呂で一線を越えんとした倍賞美津子(73)。

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