新型コロナウイルス「罹りやすいのはこんな人」!

日刊大衆

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 高齢者を除いて重症化しない。そんな新型コロナウイルスの常識が覆えされた。

「山梨大医学部付属病院が20代の男性をPCR検査で陽性と診断しましたが、その男性は自宅療養中に室内で倒れているところを発見され、現在、重症で意識障害もあるということです。病院側は“髄膜炎の恐れがある”としています」(全国紙社会部記者)

 髄膜炎は後遺症が残る可能性もあり、最悪の場合は死に至る。新型コロナウイルス感染者が髄膜炎を発症するケースは、中国でも報告されており、まさに、若年層、中高年であっても油断はできないのだ。

 感染症学が専門である、山野美容芸術短期大学客員教授の中原英臣氏は、こう言う。「インフルエンザウイルスが髄膜に侵入し、炎症を起こす『インフルエンザ脳症』はよく知られています。コロナウイルスでも、そういうことが起きたということ。ただし、レアケースなので、まだ慌てる必要はないと思います」

 とはいえ、相手は“未知のウイルス”だけに不安は拭いきれない。では、新型コロナウイルスで「死なない」ためにはどうすべきか。

「WHO(世界保健機関)によると、発生源である中国での致死率はわずか3.8%ですが、重症化した場合、2人に1人が死亡しています」(前出の社会部記者)

 つまり、感染しても重症化するかどうかが生死の分かれ目となる。まず、データ的にみると、最も危険なのが高齢者だ。『朝日新聞』が調べた中国での死亡者54人のうち、65歳以上が42人。全体のほぼ8割を占めている。

 しかし、65歳未満だからといって安心はできない。「50代でも糖尿病や心疾患の持病がある人は注意すべき」と、呼吸器の専門医は警鐘を鳴らす。

「糖尿病や心疾患もさることながら、より問題なのは、持病だという自覚が持ちにくい高血圧。中高年になると、ほとんどの人が基準値を超えていますが、降圧剤などを処方されていないと、ご自分が高血圧だと自覚しにくいんです」(前同)しかし、中国の武漢で亡くなった170人の半数近くが高血圧を患っていたというデータもあるのだ。

 また、意外なところでは歯周病が挙げられる。「歯周病と心疾患や糖尿病とは密接な関係があり、歯周病が糖尿病にかかっていることを示すサインだというケースも多いんです」(歯科医)

 ところで、新型コロナウイルスでは男性の死者が圧倒的に多く、女性の2倍に及んでいる。その理由について、新潟大学名誉教授の岡田正彦氏がこう語る。

「答えはタバコです。当初から、なぜ中国で肺炎による死者が男性に集中しているのか、疑問を持たれていたんですが、研究が進み、肺炎で死亡する危険因子が喫煙歴だということが分かりました。今からでも遅くありませんから、タバコをやめるべきです」

 特に10年以上にわたる長期喫煙者は要注意。また、喫煙者がひしめき、煙が立ち込める喫煙所が集団感染源となった、大阪のライブハウスと同じような汚染源になるという指摘も
ある。

■インフルエンザにかかりやすい人、花粉症の人も要注意

 さらに、重症化のカギを握る要因を、前出の中原客員教授はこう指摘する。「高齢者や持病のある人が重症化するのは、免疫力が落ちているためです」

 自身の免疫力はいかほどなのか。チェック方法について医療ジャーナリストの牧潤二氏は、こう解説する。

「たとえば、インフルエンザにかかりやすい人。免疫力がもともと弱い可能性があり、そういう人は、新型コロナウイルスの抗体を作り出す力も弱くなります」

 同様に、口内炎やヘルペスになりやすい人も免疫力が弱いので、感染防止のためにさらなる注意が必要だ。

「特殊なケースではありますが、花粉症などのアレルギーを持つ人の中には、体全体が強いアレルギー反応を引き起こす例が、ごくまれにあります」(前同)花粉症患者が感染すると、強いアレルギー反応によって重症化する恐れがあるというのだ。もちろん、相手が“未知のウイルス”だけに、実際にそうした症状が起きるかどうかも未知数。

 また、働き盛りが気をつけたいのが睡眠不足だ。「若い人でも免疫力の強さは日頃の状態で変わります。たとえば睡眠不足や、食事制限によるダイエット時の栄養不足なんかのときは、免疫力が低下します」(同)

 今回、スポーツジムで感染者が相次ぎ、閉鎖に追い込まれるところが続出しているが、牧氏は、その理由の一つにダイエットがあるのではないかとみる。

「スポーツジムに通う人は健康志向が高く、減量に取り組んでいる人も多いでしょう。しかし、過度なダイエットは栄養不足を招き、免疫力を低下させます。しっかり栄養をとっていない人は、感染しやすくなる可能性があるんです」

 ダイエットは新型コロナウイルスへの感染リスクを高めるのみならず、重症化によって死を招く恐れすらあるという。特に危険なのは、今はやりの「糖質制限ダイエット」だ。

「糖質制限ダイエットを1年間実施した人の総死亡率が高まるというデータもあります。確実に免疫力を低下させるので、特にコロナウイルスが流行している今、絶対にやってはいけません。感染したら重症化する恐れは大いにあると思います」(前出の岡田名誉教授)

 自身の重症化リスクを認識し、生活改善に努めよう。

 現在発売中の『週刊大衆』3月30日号ではこのほかにも、免疫力がアップする「食&生活リスト」を掲載している。

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