北極海の海の底でクラミジアの近縁種を発見(スウェーデン・オランダ共同研究) (2/3ページ)
泥の中に含まれていた遺伝物質を調べたところ、新種クラミジアは、他の仲間とは違い、生存するために宿主を必要とせず、代わりに周囲にいる微生物からリソースを奪っているらしいことが判明した。
研究グループの見解では、宿主に感染する必要はないが、泥の中で生きる他の微生物が持つ化合物は必要だろうという。またクラミジアの仲間は、これまで考えられていた以上に、海洋生態系において大きな役割を果たしているかもしれないそうだ。
ロキの城 / wikipedia commons
・なぜクラミジアは感染するようになったのか?
研究グループによれば、新種クラミジアをさらに研究することで、古代の細菌グループが動植物や菌類などに感染するようになった進化の経緯の解明につながるヒントが得られるかもしれないそうだ。
そのためには研究室で培養してじっくりと観察したいところだが、新種が生息しているところは、酸素がなく、しかも超水圧が加わる極限環境であるため、なかなか難しいそうだ。
この研究は『Current Biology』に掲載された。