ビートたけしの名言集「“それ、本当に興味ありますか?”的質問」 (1/2ページ)

アサ芸プラス

ビートたけしの名言集「“それ、本当に興味ありますか?”的質問」

「北郷は彼女いねーのか?」

 少し前、殿と雑談をしていると、なぜか唐突にこんな質問をされたことがありました。

 そういえば、3年程前の酒席でも「お前、彼女とかいないの?」と、聞かれたことがありました。

 さらにさかのぼること10年程前、タップダンスの稽古中、やはり、「お前、彼女はいないのか?」と、聞かれたことがありました。

 なぜか殿は時折、思い出したように弟子の「恋愛事情」について確認してくることがあります。そのたびにわたくしは心の中で〈弟子に彼女がいる、いないなんて、殿は本当に興味があるのだろうか?〉と、疑問を抱いてしまいます。

 やや話はそれますが、最近の殿からの“それ、本当に興味あります?”的な質問でも印象に残ったエピソードがあります。

 先日、わたくしが、母、そして母が飼っている犬2匹と同居を始めました。それを殿に報告すると、「へ~」と軽く反応し、すぐさま「お前も犬の散歩なんかやるの?」と、やはり関心の度合いが計れない質問をしてきたのです。それを受け、わたくしが「はい。たまにやります」とお答えすると「実は俺も来週から、ゴン(殿が飼っているお犬様の名前)の散歩やろうかと思ってよ!」と、よくわからない決意を告げたあと、

「だけど、危ないヤツに絡まれた時、何かねーとまずいから、腰に棒でも差して散歩に行こうかと思ってよ」

 と、さらによくわからない“武装宣言”をしたのです。

 しかし、腰に棒を差し犬の散歩をしているビートたけしを街で目撃した人は、さぞやびっくりすることでしょう。

 話を“殿、それ、本当に興味あります?”に戻します。このシリーズの中でも、わたくしが最も“それ、本当に興味あります?”と感じた殿からの質問は、今から8年程前、北野映画「アウトレイジビヨンド」が、第69回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされ、ベネチアへ招待された時のことです。

 なぜか同映画に何ひとつ関わっていないわたくしが「お前も来る?」との甘い誘いに乗り、まるで映画に出演した役者のような顔をして、ずうずうしく、殿ご一行とベネチアへ同行したことがありました。

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