世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉「堂林と大山よ、チャンスを逃すな!」 (1/2ページ)

Asagei Biz

堂林翔太
堂林翔太

 盗塁王13回、シーズン歴代最多となる106盗塁、通算盗塁数1065と輝かしい記録で「世界の福本」と呼ばれた球界のレジェンド・福本豊が日本球界にズバッと物申す!

 広島の堂林はついに覚醒したと言ってもいい。開幕から1カ月、セ・リーグの首位打者争いを引っ張っている。プロ11年目で巡ってきたチャンス。目の色を変えてプレーしている姿には応援したくなる。

 もともとレギュラーで活躍できる力は持っていた。昨季はファームの試合を見ていて「なんでこれだけ打てるのに1軍に上がれないのか」と不思議やった。1軍ではわずか28試合の出場で打率2割6厘、ホームランは2年連続で0本やった。緒方前監督からはあまり評価してもらえてなかったように見えた。たまにチャンスをもらっても、結果を残さなアカンと空回りしていた感じやった。

 今年は佐々岡監督に代わり、堂林にとっては転機が訪れた。この世界、監督交代で浮上してくる選手もいれば、不遇をかこつ選手もいる。監督それぞれ野球観が違うし、当然のこと。だからこそ、1年ぐらい活躍しただけではレギュラーとは言えない。堂林も野村監督時代は他の選手よりチャンスをもらっていた。3年目の12年には全試合出場で14本塁打をマークしたけど、レギュラーをつかみきれなかった。3年続けて結果を残して一人前の世界。そうなれば、監督が代わろうが関係ないんやから。

 堂林は今年がラストチャンスとの思いが強かったはず。年下の鈴木誠也に弟子入りする形で自主トレを行って、キャンプ、オープン戦とアピールを続け、6年ぶりに開幕スタメンをつかんだ。これはなかなか大変なことや。ファームにいる期間が長くなると「2軍の水」に慣れてしまう選手がとても多い。そこからはい上がるには、相当な覚悟が必要になる。

 二度と2軍には戻りたくないから、1打席1打席必死にやっている。2ストライクに追い込まれても粘りがあるし、逆方向へ打ち返すしぶとさも身につけた。鈴木誠也という最高の手本が身近にいるのも大きい。あとは、とにかくケガだけしないこと。せっかくのチャンスを逃す選手をこれまで何人も見てきたが、今のままガムシャラにプレーを続ければ、結果はあとからついてくると思う。

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