シュタイナー教育で有名なルドルフ・シュタイナーの思想と転生モデル (2/4ページ)

心に残る家族葬



■シュタイナーの転生モデルのキーワード 死後と再生

シュタイナーによると、人間は死後、肉体からエーテル体・アストラル体・自我が離脱する。やがてエーテル体、アストラル体が崩壊し、自我だけが残るという。自我は再びアストラル体、エーテル体を纏い、肉体に受肉する。この際、自我は前世で犯してしまった発達を妨げるような行為(他人を傷つけるなど)を反省し、来世における課題になるという。来世でその課題を解決することで、自我はよりレベルが上になり、また死を迎える。この円環が繰り返され、自我は進化していく。この転生モデルにおいては我々は気が遠くなるほどの過去から、現在に至り、神のみぞ知る未来へと歩いていることになる。

自分が生まれる前に世界があったこと、歴史が存在したことを不思議だと思ったことはないだろうか?宇宙の歴史を考えれば我々の寿命など一瞬であり、何の意味があるのかと考えたこともあるはずだ。精々7、80年生きて死の恐怖に怯えることに空しさを感じることもある。シュタイナーの転生モデルでは我々はいつの時代にも存在したし、これからも存在する。今生の生も死も悠久のサイクルの一環である。死に怯える必要はない。死はより進化して次のステージへ向かうための通過点に過ぎないのである。

仏教における輪廻転生は苦しみの円環である。天界ですら永遠ではいられず、最期には地獄の何万倍の苦しみの末、輪廻に放り出されてしまう。だから仏陀はこの円環からの解脱を説いた。これに対してシュタイナーは死後の転生を生前の発達と同じ次元で捉えている。仏教の輪廻は文字通りの円であるなら、シュタイナーの説く転生は螺旋状に上昇していくイメージである。

■シュタイナーの思想や転生モデルはオカルトか科学か

シュタイナー研究者・西平直が言うように「あなたはそのような話を本当に信じているのか」と問われれば、そのまま信じることは中々に難しいだろう。しかしシュタイナーは極めて論理的な人物で、自らの思想は思考による科学であると断じている。

人間モデルや転生モデルはシュタイナーの「超感覚」で幻視したものを、論理的に基礎付けたものなのである。
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