世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉「これがソフトバンクの強さの秘密」 (1/2ページ)

Asagei Biz

福本豊
福本豊

 わかってはいたけど、5年連続日本一を狙うソフトバンクは今年もやっぱり強い。開幕前の順位予想通り、スタートの戦いぶりを見ると頭ひとつ抜けている。打倒ホークスに執念を燃やすロッテとの開幕3連戦で3連勝を飾ると、4戦目のオリックス戦にも快勝して、12球団で唯一の4連勝発進。京セラドームの解説者席で、その強さを実感してきた。

 ソフトバンクが勝てる理由は投打だけではない、数字に表れない部分にもある。オリックスとの試合でもチーム全体の走塁意識の高さが感じられた。2回一死一、三塁の先制点は、栗原のレフトへの犠牲フライやった。浅い当たりのファウルフライのため、三塁走者のグラシアルは自重してもおかしくなかったけど、思い切ってスタート。左翼・吉田正の送球を中継した三塁・紅林は走ってこないと決めつけていたから、本塁に送球すらできなかった。続く2点目も、松田宣の右前打で二塁走者の中村晃が懸命に走って本塁を陥れた。助っ人やベテランも必死にベースランニングをするから素晴らしい。

 5回の松田宣の走塁も象徴的やった。先頭打者でヒットを打ち、センターがファンブルするのを見ると、すかさず二塁まで走った。普段から次の塁を本気で狙うオーバーランをしているからこそ、相手の隙をつける。ベテランのこういう走塁が若手の見本となり、伝統として受け継がれていく。

 松田宣だって活躍しないと、立場は保証されていない。

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