江口のりこ「主役を食う怪女優」の真髄(3)上り詰めた女版・大仁田厚 (1/2ページ)

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江口のりこ「主役を食う怪女優」の真髄(3)上り詰めた女版・大仁田厚

 やると決めたらとことん突き詰める信念が、今日の成功を導いたのだろう。そうした性格は、柄本ばかりでなく、支援者を増やす結果にもなっていたようだ。

「笑福亭鶴瓶もそんな一人ですね。自身が司会を務めるトーク番組『チマタの噺』(テレ東系)に、過去最高となる8度もゲストに呼ぶほどかわいがっています。江口も鶴瓶には遠慮なく『一人でこっそり、エロサイト見たりしないんですか』と切り込むほど打ち解けている」(平田氏)

 妥協なき下積み修行が実力と自信を育み、並行した人脈構築も「怪女優」の進撃を支えてきたのだろう。

 今回は連ドラの初主演が話題となっているが、映画での初主演は早かった。

 04年に公開された「月とチェリー」(「ラブコレクション」製作委員会)である。同作品では官能小説作家を演じ、大学の官能小説サークルに入ってきた男子学生の童貞を奪ってしまう。セックスシーンでは、やや小ぶりながら柔らかそうなおっぱいをさらけ出し、こともなげに騎乗位で激しく腰を振り続けるのだった。

「よく女優が濡れ場挑戦への意欲を聞かれた際の『そのシーンに必然性があったら』という常套句がありますが、江口は取り立てて他のシチュエーションと分けて考えてもいないようです。というのも、鬼気迫るほど肉欲を貪ろうとする、その役に心底入り込んでいる様子が伝わってきますからね。素の“江口のりこ”が顔を出して、艶技を恥ずかしがる余地すらないように思える」(平田氏)

 より過激なセックス描写が登場したのは「戦争と一人の女」(13年、ドッグシュガームービーズ)。秋本氏が解説する。

「第二次世界大戦の末期、絶望を感じて世情に背を向けた元娼婦と作家がやりまくるんです。昭和の女を感じさせる江口の顔立ちがリアルで、不感症という役のため、どこか冷めた表情で相手を受け入れるのですが、まさにエロスを発散させた熱演だった。肌は白く、脚のラインが美しかったのも印象的でした」

 他の男と寝たことを問い詰められるシーンでは「この淫売が!」と罵られて組み伏せられてしまう。上半身だけをちゃぶ台の上に投げ出されると、剥き出しの尻をベチンベチンと叩かれながら後背位で突き立てられるのだ。

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