「コロナなんもしない人」の業務報告書(2)すぐ保険適用にするべき (1/3ページ)
この看護師は昨年末、家族全員に1週間の発熱が見られたため、感染を疑いPCR検査を申し込んだ。が、門前払いに近い対応だったという。自主休業し、その後、自費で民間の検査を受け、コロナ陽性が発覚した。
「1年前に比べれば、検査可能件数は飛躍的に増えているはずなのに‥‥。働いても満足な支援はない、PCR検査すら受けられないということで離職者は増える一方です。この3月も年度末ということで、大勢の看護師や検査技師が辞めていきました。その穴は未経験者で埋めざるを得ず、結果的に今まで1件2時間で終わったPCR検査が4時間かかるなど、業務が滞っています」(看護師)
国や厚生労働省の、最前線で激務に耐える医療従事者へのケアの不備が、マンパワーの欠如を引き起こしているのだ。前新潟県知事で弁護士の米山隆一氏は、こうも指摘する。
「そもそもPCR検査に関しては、今すぐにでも完全に保険適用にするべき。当初は空気感染の疑いや希望者が殺到した末のクラスター感染を懸念して保険適用は不適当と考えられていましたが、今となればみんながマスクをして、ソーシャルディスタンスを保てば感染リスクが決して高くないことがわかっている。