皐月、仲夏、浴蘭月…「5月」のいろいろな呼び方が味わい深くて面白い! (2/4ページ)

Japaaan

(※)余談ながら、現代では女性の名前として広まっている早苗さんですが、元々は男性の名前として使われていました。ほか、稲作関連では瑞穂(みずほ)、千秋(ちあき)なども男性名でした。

ただし、奈良時代の歴史書『日本書紀(にほんしょき)』などにおいて「さつき」は「皐月」でなく「五月」と書いており、皐月という表現は漢籍(かんせき。古代中国の書物)から持ってきた「コウゲツ(皐月)」に由来するようです。

ちなみに、皐という漢字は「神様に奉げる稲」という意味があり、これから稲を天地の神に奉げる田植えの月にピッタリとも言えます。

「田植えの月」を意味する「さつき」が先にあって、それが5月だから「五月」をそのまま読んだり、漢籍から「皐月」を当てたりしたのですね。

他にもたくさん!使い分けたい5月の別称いろいろ

皐月(さつき)を知っているだけでも十分ですが、他にもいろいろな呼び方をしっておくと、例えば
「雨が多くて嫌になる。5月を月不見月(つきみずづき)なんて言うけど、本当だね」
など、季節の味わいを楽しめるものです。

菖蒲月(あやめづき) 橘月(たちばなづき)

これらの花が美しく咲き、見ごろを迎えることからシンプルにそう呼ばれます。

梅月(ばいげつ)

こちらは梅の花ではなく、梅の実がなるためにそのように呼ばれます。梅雨(ばいう、つゆ)にも通じますね。

稲苗月(いななえづき) 田草月(たぐさづき)

田草とは雑草ではなく稲の苗を指し、これらも田植えの月を意味します。

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