長寿の秘訣は何だったのか?108歳まで生きた徳川家康のブレーン・南光坊天海に訊いてみた (1/4ページ)
近ごろ、医療技術の進歩によって日本人の平均寿命が延びたおかげか「人生100年時代」などと言われるようになったものの、実際100歳まで生きた人というのはまだまだ身近には少ないようです。
そんな中、戦国時代から江戸時代にかけて活躍した南光坊天海(なんこうぼう てんかい)は数えで108歳(※)まで生きたとも言われ、かつて「人間五十年」などと謳われた当時の平均寿命を2度生きてもまだおつりが来る長寿を誇りました。
(※)天文5年(1536年)生~寛永20年(1643年)没と言われていますが、生年については諸説あります。
江戸幕府を開いた徳川家康(とくがわ いえやす)・徳川秀忠(ひでただ。家康の嫡男)・徳川家光(いえみつ。秀忠の嫡男)と3代将軍に仕えた天海。
その長寿の秘訣はいったい何なのでしょうか。秀忠と家光がそれぞれ訊いてみたことがあるらしく、天海の答えが面白かったので今回紹介したいと思います。
問:徳川秀忠「長寿の秘訣は?」答:南光坊天海
「長命は 粗食(そしょく)正直 日湯(ひゆ)だらり
時おり御下風(ごかふう) あそばさるべし」
よく読むと五七五七七(和歌)になっており、「我ながら上手いこと言ったわい」という天海のドヤ顔が目に浮かぶようですが、まぁそれはそうとして、一つずつ見ていきましょう。