原田大二郎「丹波哲郎さんとは性格がそっくりだった」 (1/2ページ)
テリー じゃあ、その後は後悔したでしょう。「とんでもないこと言っちゃった」って。
原田 いや、後悔はしなかったですね。後悔すれば、「すみません近藤さん、あんなこと言いましたけど、もう1回やらせてください」って言えたんだろうけど、なんか山口県人って意地張るんですよ。
テリー そんなの山口県人って関係あるかなぁ(笑)。でも、みんながやめるって知ってる中、今度は殉職の回(33話)で戻るわけですよね。その時の現場の空気はどうだったんですか。
原田 それは、みんなプロですから普通でしたよ。僕が空気を読めなかっただけかもしれないけど(笑)。だから、殉職のシーンは僕がピストルを握ったまま、相手のピストルでダンダンダンって撃たれて、ズーンって倒れるんですけど、それも「こんなのはどうだろう」って僕が出したアイデアなんですよ。で、「じゃあ、やってみよう」ということになって。当時は、みんなものを作ることに常に燃えてましたからね。
テリー 例えば丹波(哲郎)さんにはなんて言われたんですか。
原田 丹波さんは、「わがままでお先にやめさせてもらいます」って言ったら、「あぁ、そうか、残念だな」って。僕、実は撮影が始まる前から、あるスタッフに「丹波さんに会ったら、原田さんにそっくりでビックリするよ」って言われてたんですよ。
テリー そっくりって?
原田 性格が。そしたら初めて会った時、丹波さんが右手を上げながら「よう、よう、よう」って現れて。見た瞬間に「確かに俺だ」って(笑)。
テリー アハハハ。
原田 だから、それから僕は自分のことを「小丹波」って言ってたの。そのぐらい可愛がってもらってましたよね、丹波さんには。