被害3800件!小田原“凶暴ザル”全頭駆除で40年戦争に終止符か? (2/2ページ)

Asagei Biz

報道によれば、被害は半年間で3800件にも及び、1000万円近い被害を受けたみかん農家もあるという。

サルは一度食べた味は忘れないため、実りの時期になると毎年やってきてはみかんを食い荒らすため、サルの被害に耐えかね、栽培していたみかんをサルが好まないものに変える品種改良まで行った農家もあると言います。1年間、精魂込めて作ったみかんを毎年、サルに食い荒らされる精神的な痛みは計り知れない。しかも、それによって収入源を断たれるわけですからね。本当に悔しい思いをされた農家は少なくなかったはずです」(前出・記者)

 報道を受け、SNS上には《町中で猿たちに乱暴狼藉され、怯えた毎日を過ごしている地元住民や農家の人々の苦痛を考えると一刻も早く捕獲すべき》《最適な収穫期間近に被害にあうことが多いので、生産者の精神的なショックを考えると辛くなる》《そもそもは、人間が餌付けしたことが原因。これを教訓に動物との距離を持つことを胆に銘じるべき》といったコメントであふれたが、なかには《反対勢力があるのもわかるが、40年間の被害でやっと? 行政の遅さには怒りを通り越し、もはや呆れるしかない》という厳しい意見も。

 この秋以降に実施される「H群凶悪ザル」の捕獲作戦は、「はこわな」や「センサー式はこわな」「銃器による捕獲」「囲いわな」などが中心になるというが、

「とにかくサルは頭がいいので、追い払っても、危険がないと判断すればすぐに戻ってきてしまう。しかも市街地を移動するため、罠をしかけてもなかなか効果的な対応が難しい。山の中ならともかく、街中では電気柵の設備も難しいですからね。今後はそれらをどうやってクリアしていくかが課題ですが、まずは全頭捕獲の方針を打ち出し一歩踏み出されたわけですから、周辺住民の期待も膨らむばかりです」(前出・記者)

 ようやく、これでサルたちとの40年に渡る戦争に終止符が打たれることを願うばかりだ。
 
(灯倫太郎)

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