“祝祭感のため”自宅からユニフォーム着用せよ?五輪ボランティアの困惑 (2/3ページ)
《どうして更衣室くらい用意できないんだ?ボランティアの感染が起きた際『会場で、更衣室を通してクラスター発生』と報じられるのが嫌だから?結局、ボランティアの自己責任?いくらなんでも酷すぎるよ!》《平常時ならともかく、反対ムードのなかでボランティアを『歩く看板』に利用するなんて、安全安心の逆。トラブルの元になりかねないだろ。絶対にやめるべき!》等々、組織委員会の指示には納得がいかない、といった意見であふれた。
スポーツライターが語る。
「たしかに大きなスポーツイベントでは、スタッフがユニフォームを着用して移動することで、人の目に触れる機会が増え、PR効果があることは事実。ただし、それはあくまで平時での話で、今の日本の状況にはどう考えても当てはまらない。自宅からの着用を指示した組織委の役員は、本当にあのユニフォームを着て、電車に乗る勇気はあるのかどうか。委員会は更衣室がないから、としていますが、たとえばパーテーションで区切るとか、着替える時だけ、部屋の前でスタッフか待機して管理するなど、いくらでも方法があるはず。そういう知恵も絞らず、ただ上から目線での指示では、批判が集まるのも無理はないでしょう」
さらに、ボランティアは来日する選手や関係者と接するため、感染リスクが少なくない。そのため、組織委では6月下旬からワクチンの優先接種を進めてきたが、実際には現時点でも、2回目の接種が完了しない人が多いという。