力道山、ジャイアント馬場…日本中が沸いた!格闘技「伝説の必殺技」 (1/2ページ)
「残虐なショットだった」現地時間6月19日、米国ラスベガスのバージン・ホテルズ・ラスベガスで行われたWBA&IBF世界バンタム級タイトルマッチ12回戦、井上尚弥(28)対マイケル・ダスマリナス。井上は相手を終始、圧倒し、3回2分45秒、TKOで下した。キャリア21戦無敗、18回目のKO勝ちだった。
試合を決めたのは、強烈な“左ボディ”。その衝撃をダスマリナスの母国、フィリピンのメディアも冒頭のように伝え、そのパンチの強烈さをレポートした。
「世界でも“モンスター”と呼ばれる井上の有利が予想されていたとはいえ、相手もIBFバンタム級ランキング1位の指名挑戦者。しかし、すべてで圧倒して、2R目からはガードを下げて、相手のパンチを誘う余裕すらありました。ダスマリナスは、“ハードすぎて息ができなかった”と振り返った左ボディは、19年に現WBCバンダム級王者ノニト・ドネアからダウンを奪ったときの再現のような強烈な一撃。井上本人も“自分が一番得意としているパンチのコンビネーション”と語っています」(ボクシングライター)
血のにじむような日々の練習から生み出された必殺の左ボディ。井上が目標とする4団体統一も、この殺人ブローがあれば難なく実現するに違いない。
今回は井上の左ボディのような必殺技と、その誕生の瞬間に迫ってみたい。
戦後日本の人々を元気にした伝説のプロレスラー・力道山(享年39)。彼の必殺技は、代名詞とも言える“空手チョップ”だ。プロレス解説者の柴田惣一氏が解説する。
「怒りの形相で放つ“空手チョップ”で、巨漢の外国人レスラーをなぎ倒す姿が、敗戦でショックを受けた多くの日本人を勇気づけ、瞬く間に国民的ヒーローになっていきました。街頭テレビの前は、黒山の人だかり。