【平安京の事件簿】惨殺され、野犬に食われた皇女の遺体…犯人が供述した黒幕は? (1/3ページ)
鳴くよ(794年)ウグイス平安京……で幕を開けた平安時代。やんごとなき貴族たちによる雅やかな王朝文化が花開いた一方、陰惨な事件も少なからず発生していました。
今回はそんな犠牲者と犯人たち、そして関係当局のエピソードを紹介したいと思います。
逮捕された犯人は何と……時は万寿元年(1024年)12月7日、路上に女性の惨殺死体が発見されました。
女性は第65代・花山法皇(かざんほうおう)が側室の平平子(たいらの へいし。平祐忠の娘)に産ませた皇女(女王)で、太皇太后・藤原彰子(ふじわらの しょうし。道長の娘)に仕える女房(上東門院女房)です。
「いったい誰がこんな事を……」
昨晩12月6日、彰子の邸宅に強盗が入り、犯行を目撃されたのか女房を殺害。その後、犯人はどういうことか遺体を路上に引き出して放置。遺体は野犬に食い荒らされた状態で発見されたと言います。