病理医の診断をサポートする説明可能な人工知能の開発に着手 -長崎大学・産総研開発のAI「MIXTURE」の使用契約を締結- (1/5ページ)

バリュープレス

株式会社 N Labのプレスリリース画像
株式会社 N Labのプレスリリース画像

長崎大学発スタートアップである株式会社N Lab(エヌラボ)(CEO 北村 由香)は、長崎大学と産業技術総合研究所により開発された説明可能な人工知能「MIXTURE」を用いて病理診断AIを作成することについて長崎大研究チームとMIXTURE使用契約を締結致しました。今後、MIXTUREを用い、病理医の診断をサポートするAIモデルの開発を開始し、現在完成された間質性肺炎の診断モデルに加え、更に様々な疾患や分野へと展開します。

長崎大学教授 福岡順也医師と同大学院生 上紙航医師(NLab顧問)により開発されたMIXTUREは今までの人工知能とコンセプトの異なる「判断根拠を提示」するAIであり、従来の癌などの診断結果のみを提示あるいは病変の部位のヒートマップなどを提示するモデルとは異なる次世代型のAIモデルです。AIが病理医不在で診断を確定するのではなく、病理医がその判断根拠を理解して診断に用いることを基本コンセプトとするユーザーフレンドリーなモデルです。MIXTUREは、特に診断や判定に苦慮する状況においてその威力を発揮します。結果として経験の少ない稀な症例などにおいても、病理医が精度の高い診断を確定することを可能とする診断支援ツールとなります。この研究結果は、2022年3月にNature学術誌グループである「Modern Pathology」に掲載されました。
またこの研究は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業」の一環として実施されています。

【説明可能なAIであるMIXTUREの概要】
人工知能による診断は種々の分野で既に用いられておりますが、そのほとんどは、なぜその診断に辿り着いたのかという過程を理解しづらいことから、「ブラックボックス」と言われてきました。医師が責任をもって患者組織の診断を実施する上では、その根拠を理解せずに人工知能の判断をそのまま採用することには大きなリスクがあり、世界各国にて説明可能なモデルの開発が進められています(図1)。

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