分子生物学者・村上和雄が説いたサムシング・グレートと現代的宗教 (3/3ページ)

心に残る家族葬

どちらが真相なのかはまさに人知の及ぶところではないが、こうした時代にあって「サムシング・グレート」のような宗教的概念の必要性を感じる。


■現代的な宗教として

科学的世界観は神や霊魂、あの世などの不可視の存在を否定する。人体も科学法則に支配されるモノである。しかしそれでは「なぜ生まれ、なぜ生きて、なぜ死ぬのか」の問いには答えられない。大いなる意思「サムシング・グレート」の下で、私たちは人生を与えられ、その生と死には何らかの意味がある。そして、役目が終われば「サムシング・グレート」に帰っていく…そのように思うことで、人生の不条理や終末期などから救われる人もいるだろう。科学的知見から始まり、かつ怪しげな教祖や組織とも無縁な現代宗教としての展開が望まれる。

■参考資料

■村上和雄「生命の暗号」サンマーク出版(2012)
■村上和雄/矢作直樹「神(サムシング・グレート)と見えない世界」祥伝社(2013)
■藤井修平「日本における反進化論思想と道徳教育の結びつき―『サムシング・グレート』を例に」『ラーク頼り』64号 宗教情報リサーチセンター(2014)

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