プロレス「史上最強の必殺技」BEST20!武藤敬司「四の字固め」長州力「サソリ固め」アントニオ猪木「延髄斬り」 (5/6ページ)
手のグリップがしっかりしていて、肩からではなく首から落ちるので、レフェリーは3カウントではなく、“ギブアップ勝ち”を判定することもありました」
越中氏は藤波のドラゴンロケットにも驚いたという。
「ヘビー級の体でロープの2段目と3段目の間から飛ぶなんて、藤波さん以外にできる人はいませんよ」
■モハメド・アリ戦に向けて開発
2位に選ばれたアントニオ猪木の「延髄斬り」は、モハメド・アリ戦に向けて開発された必殺技だった。
「公開スパーリングで延髄斬りを見たアリ側は、猪木の延髄斬りに戦慄。“ハイキック禁止”を求めたので、試合で出すことはできませんでした」(専門誌記者)
あのアリが恐れた延髄斬り。後年、他の選手も延髄斬りを使うようになったが、本家である猪木のそれは一線を画したという。
「猪木会長の延髄斬りは刀でスパッと斬るように放つんですが、他の選手がやるとパーンと当てる“延髄蹴り”になってしまう。そこは大きな違いだと思います。猪木会長の延髄斬りの練習相手をしていた後藤達俊さんは、首にゴムのマットをつけていたのにフラフラになっていました。それだけ威力があったんです」(田中氏)
■ウエスタン・ラリアットはダンプカーにぶつかった衝撃
さあ、いよいよ栄えある1位を発表したい。“燃える闘魂”アントニオ猪木を抑え、堂々の「必殺技の中の必殺技」に選ばれたのは、スタン・ハンセンの「ウエスタン・ラリアット」だ。
「ハンセンのラリアットは、“人間発電所”ブルーノ・サンマルチノの首を折った殺人技という触れ込みで、一気に有名になりました。