織田信長に追放された佐久間信盛(立川談春)の悲劇的な最期【どうする家康】 (4/4ページ)
正月十六日 先年 佐久間右衛門父子 蒙御勘当致他国紀伊国熊野奥尓て病死仕候不便ニ思食候歟 子息 甚九郎事国之安堵御赦免儀被仰出濃州岐阜祇候いて 三位中将信忠卿へ御禮被申上候也
※『信長公記』巻之十五 天正十年壬午
……ん?『寛政重修諸家譜』では1月24日に死んでいるはずの信盛を、信長が1月16日に悼むのはおかしいですね。
史料的には当時のリアルタイムで作成された『信長公記』の方が信憑性に富むため、恐らくこちらの方が近いでしょう。
(ただし十津川で病死した報せが、その日の内に届いたかは微妙。多少のタイムラグが考えられます)
終わりにさて、大河ドラマ「どうする家康」を振り返って佐久間信盛の人物紹介がこちら。
家康に難題を突きつける食えない男
佐久間信盛 さくま・のぶもり
[立川談春 たてかわだんしゅん]信長の父・信秀の代から織田家に仕える筆頭家老。信長の無謀さや羽柴秀吉、柴田勝家たち次世代の台頭に危機感を覚えつつも、織田家の足元を支える老獪な政治家。東部方面の戦略、徳川の監視役を任され、家康に無理難題をたびたび突きつける。
※NHK大河ドラマ「どうする家康」公式サイト(登場人物)より
正直なところ、もう少し信盛の無理難題……もとい活躍が見たいところでした。初登場から全体を通して、信長の腰巾着にしか見えず残念です。
立川談春の渋いキャラクターを、また他の作品でも魅せてもらえるのを、楽しみにしています。
※参考文献:
近藤瓶城 編『改定 史籍集覧 第十三冊』国立国会図書館デジタルコレクション 『寛政重脩諸家譜 第三輯』国立国会図書館デジタルコレクション 太田牛一『信長公記 巻下』国立公文書館デジタルアーカイブトップ画像 写真: 大河ドラマ「どうする家康」公式サイトより
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